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まつお正秀の一般質問
2019年03月01日

市民農園について


 三つ目のテーマは市民農園についてです。
 市民農園については私自身の質問としては、2010年6月議会で、当時の監査委員会から市民農園の申し込み倍率が高いことを踏まえて、市民農園を増設すべきという報告書が出されたことから市民農園の拡充を求めました。その二年後の2012年6月議会では市の遊休地が一定面積あったことから、この遊休地を活用して市民農園の増設をできないかという質問を行ないました。今回は3回目の質問として、市民農園が閉鎖されるから残してほしいという市民からの相談を踏まえ、その調査をする中で農地所有者が開設されている熊野病院横の農園がこの3月末で閉鎖されることを知りました。また、その過程で今度は市が農地所有者から借り受けて市民農園として市民に貸し出している上大市南農園が4月20日を持って閉鎖されることもわかりました。市民農園にはいくつかのタイプがありますので、少しその事にふれておきます。
 市民農園は大きくは「貸農園タイプ」と「農園利用タイプ」の二つに分けられます。貸農園タイプはさらに開設者によって二つに分類され、ひとつは市が運営するもので、農地の所有者の固定資産税等を減免する代わりに、農地を市が無償で借り受け、区画化して市民に抽選で貸し出します。一区画が年間ほぼ約1万円で利用できますが、期間は二年が限度です。先ほど紹介した上大市南市民農園がこれに当たります。
 「貸農園タイプ」のもう一つは、農地所有者等が直接開設するものです。2005年、平成17年ですが、それまでは自治体やJAのみしか市民農園を開設できませんでしたが、法改正が行われ、農地所有者が市民農園を開設して利用者を募集して貸し出すことも可能になりました。その法改正後、数の変動は多少ありますが、現在は市直営の7農園と別に5つの農園が開設されています。先ほど紹介した熊野病院横の市民農園がこちらに当たります。こちらは農地所有者の責任で募集しますので、所有者が期間を決めない限りずっと借りることが出来ます。しかし、こちらには固定資産税の減免はなく農地には宅地並み課税がされますので、農園利用料は年間15000円から60000円と市直営よりも高くなっています。
 もう一つの農園利用タイプは、いわゆるイチゴ狩りやぶどう狩りと同じ位置づけの農園で、簡単に言えばお金を払ってレクリエーションに来て、収穫物も持って帰れるというものです。作付け指導なども含みますから利用料は年間35000円から113000円と、さらに高く設定されています。
 先ほど紹介したように、このたび二つも市民が利用されている農園が閉鎖されることは、そこが宅地になるとまだ決まったわけではありませんが、市民農園増設の努力をしていかないと今後は相続の問題などもあってますます減少するのではないかという危惧を持たざるをえません。私は上大市南農園の利用者に会って直接お話を聞く機会がありました。その方のお話では、農機具などを入れる物置があって、その物置にこの1月頃に農園閉鎖の張り紙がしてあり、そのしばらく後に閉鎖するという郵便通知が自宅に来たそうです。このやり方に順番が逆じゃないのかという不満とともに怒りをあらわにされました。また、そこで知り合いになった別の利用者は、昨年抽選で当たって玉ねぎを植えられているらしいですが、それが収穫できないという事でした。私は農業高校出身ですが食品化学科(ばけがくの方)を専攻していましたので農作物の事をあまり知りません。そこで、なぜですかと私が聞くと、玉ねぎは年に一回だけの作付けしかできず、10月に植えても翌年の6月にしか収穫できない、すなわちこの6月にしか収穫できないという事で、今回一度も収穫せずに処分する、あるいは中途半端な野菜としてしか収穫するしかないのでかわいそうだと言われました。
 そこで質問です。

1点目、まず本市の市民農園の申し込み倍率を伺います。

2点目、この4月20日付で閉園される上大市南市民農園の代替えの見通しはあるのか。

3点目、上大市南市民農園において、昨年当選した人が作つけした玉ねぎが、一度も収穫されないまま閉園になる可能性があるが、市として農地所有者に対して延期の要請などは行ったのか。

4点目、2012年6月議会では、北部のすみれ台にある市の遊休地について、「市民農園として開設できるかどうかの検証を行う」という答弁がされています。その検証結果をお聞かせください。

5点目、市長の施政方針にも述べられている市民農園の拡充の検討について、現時点でどのような方策を考えているのか伺います。