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まつお正秀の賛成討論
2019年09月18日

西宮市施設使用料値上げ条例について


 ただ今上程中の議案第35号ほか16件について、日本共産党西宮市会議員団は継続審査に賛成の立場で意見を申し上げます。
 以下、賛成の理由です。
 我々が継続審査に賛成とさきほど述べた一連の条例改正案は、2013年度、平成25年度、包括外部監査結果報告書による市の施設における使用料見直しの指摘を踏まえ、6月議会で政策局より、「西宮市施設使用料指針」が示され提案されたものです。この見直しは施設の分類ごとに受益者負担率を決め、今回は急激な値上げを避けるためとして、現使用料の最大150%までになるように提案がされていますが、今後は3年ごとの見直しを行い、目標とする受益者負担率まで引き上げていくこととされています。 
 委員会の審査では、市長の所信表明や施政方針でこのたびの値上げの方向性にふれられていなかったとの指摘に対し、民生常任委員会では田村副市長からは指摘の通りそのことにふれていなかったとの答弁があり、教育子ども常任委員会でも教育長から、施政方針で触れておくべきではなかったのかという質問にその通りだったとの答弁があったと聞き及んでいます。突然の今回の提案に多くの議員から疑念の声が上がったのは当然だと思います。 
 また、今回の提案ではもともと減免団体などが多くあれば当然使用料収入は下がることから、25%の受益者負担を目指す施設で値上げをしても10%を割る施設も多くあります。そうなると減免の多い施設では減免対象外の人や団体、あるいは市外利用者にその不足分を負担してもらうことになりかねません。減免についての考え方や市外利用者の負担の在り方については今後の検討課題であると当局はしておりますが、福祉的、あるいは住民交流や住民自治に関わる施設では減免が多くなるのは当然の事であり、その性格を無視して受益者負担率の目標を追求すれば、矛盾が拡大していくことになります。もしくは減免を縮小していくことにもなりかねません。今回出された委員会の各議案説明資料では現在の使用料と改定使用料の比較が示されましたが、減免を含んだ使用料額は示されず、検討するのには資料的にも不十分だったと考えます。また、教育的施設のうち公民館は25%の受益者負担を求め、一方で名塩和紙学習館は市外の一般の方も利用するにもかかわらず施設使用料は無料、あるいは山口ホールは利用が少なく、稼働率が低ければ利用料が高くなるのが包括外部監査の基本的考え方ですが、ここでは今回は利用料の改定をしない提案になっています。こうした政策的な利用料の決め方の判断の基準もあいまいとなっており、今回の提案は拙速といわざるを得ません。
 日本共産党は過度な「受益者負担」には反対ですが、今回は統一的な基準を設けるとした主旨にもそぐわないことから継続審査に賛成します。
 以上です。