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ひぐち光冬の反対討論
2019年09月18日

議案第55号「西宮市特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例制定の件」について


 ただいま上程中の諸議案のうち、議案第55号「西宮市特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例制定の件」について、日本共産党西宮市会議員団は反対いたします。特に、本議案に含まれる3つの改正内容のうち、1つめの「食事の提供に要する費用の取り扱いの変更」に反対するものです。以下、理由を述べます。

 10月から幼児教育・保育の無償化が実施される予定ですが、その実施に伴い本改正案は、3歳〜5歳児の副食費については、保護者が支払うよう定めたものです。白ご飯などの主食費1000円はこれまでも保護者負担でしたが、今回の改正で、おかずやおやつなどの副食費4500円が新たに保護者負担となります。したがって、無償化と言いつつ、実質は5500円の負担を保護者はこれからもしなければなりません。

 これまで副食費は保育料に含まれておりました。なぜなら“食”も大切な保育の一環だと考えられていたからです。よりよい食事を子どもたちに提供し、食を通じて子どもたちを育てていく…。当たり前の考えだと思います。しかしこれが、保護者からの徴収に変わったらどうなるでしょうか?多くの問題が起こってくるだろうと懸念されます。
 まず、滞納者への対応はどうするのでしょうか?現場の保育士にさせるのでしょうか?また、民間の保育所では給食費徴収の事務負担が増えます。ただでさえ忙しいのに、手が回らなくなるのではないでしょうか。さらに、ひと月のうち1日でも給食を食べれば、ひと月分の給食費5500円が徴収されることになっています。病気等で利用日数の少なくなった利用者から不満の声が出てくることは避けられません。

 西宮市はこれまで、保護者の保育料の負担を軽減するため、約8億2000万円の税金を使っていました。今回の幼児教育・保育の無償化に伴って、この8億2000万円は使う必要がなくなり、そのまま浮いてくることになりますが、その使い道は、待機児童対策に充てたり、給食費に充てたりなど、各自治体の裁量に任されています。仮に、3歳〜5歳児の副食費、1人あたり4500円を市が全額負担した場合、必要な税金は約2億2000万円で済みます。浮いてきた8億2000万円のうち2億2000万円を使えば、全世帯の3歳〜5歳児の副食費を無償にできるのです。これは十分に実現可能な数字ではないでしょうか?実際に、全国では100を越える自治体が、浮いてきたお金を副食費に充てることを決めています。西宮市も実行すべきではないでしょうか。

 市が副食費を負担することによって、先ほど述べました、滞納の問題や保育士の業務増加の問題、また、1日利用しただけでひと月分全額支払わなければならなくなる問題などが全て解消されます。これは市にとっても、保育士にとっても、保護者にとっても喜ばしいことであり、そして何よりも、子どもたちによりよい影響を与えることになるでしょう。

 よって、私たち日本共産党市会議員団は、「市が副食費を負担すべき」という立場から、副食費の支払いを保護者に求める議案第55号には反対いたします。以上です。