2020年度西宮市当初予算編成に対する申し入れ書:産業文化局/* --項目挿入-- */?>
2019年09月04日
- 地域経済の活性化と中小零細企業・業者対策について
- 2018年市は産業振興基本条例を制定し、それに連動した産業振興計画と働きやすいまちづくりプランを作成した。基本条例は理念条例であることから、中小企業や商店を応援する実効的なとりくみをさらに進めるよう、随時アンケートや聞き取りを行ない、産業振興計画の充実をさらにはかること。
- 商店・市場の振興策としての共同施設・設備などの新設・改修に対する補助を、小規模施設については1000万円に引き上げるなど、営業を継続できる支援をすること。
- 現在実施されている中小企業を対象にした融資制度について、無担保、無保証人融資の限度額の引き上げ、利率の思い切った引き下げ、信用保証料の市負担分について融資額300万円を500万円に引き上げるなど、借り入れ希望者が容易に借りられるよう制度の改善を図ること。
- 「住宅リフォーム助成制度」は市民や地元業者に喜ばれている。予算を大幅に増額するとともに、随時募集を検討し、さらに利用しやすくすること。さらに、一般の営業店舗や事務所にも対象を拡大すること。
- 武田尾温泉の西宮側については、後継者などの問題も含めて現在存亡の危機にある。JR旧福知山線ハイキング道の一般開放によって武田尾を訪れる人もが増えていることから、市として宝塚市側と連携したとりくみで両市の地域が活性化するような支援を行い、温泉地の活性化につなげること。
- 公契約条例制定について
市は昨年、産業振興条例の制定とともに働きやすいまちづくりプランを作成し、その中に公契約条例制定の検討を盛り込んだ。
県内では三木市、加東市、丹波篠山市、尼崎市等が公契約条例を制定し、宝塚市でも今年度中に制定予定になっている。市も2019年度から条例制定の検討を行うとしているが、賃金条項を盛り込むなど実効ある条例とすること。
- 勤労福祉対策について
昨年の国会において、「高度プロフェッショナル制度(残業代ゼロ制度)」を含む働き方改革一括法が、与党の賛成多数で強行可決された。この法律は、日本の労働法制を根幹から覆すものであり、長時間労働に歯止めがきかなくなる。雇用の安定化や労働者の命や生活を守るためにも、次のことにとりくむこと。
- 働き方改革一括法の撤回を国に求めること。
- 派遣労働法の改悪によって生涯派遣ということが可能な事態にまでなっている。労働者派遣法を抜本改正し、派遣労働は一時的・臨時的なものに厳しく制限するよう、国に求めること。
- 先般、厚生労働省の諮問機関「中央最低賃金審議会」の小委員会が最低賃金(時給)の目安を全国平均で27円引き上げ、兵庫県においては現在の871円から898円にする答申書をまとめたが、少なくともただちに1000円に引き上げ、さらに1500円へと引き上げること。また、全国一律とすることを求めること。
- 明確な労働基準法違反についてはきびしく是正指導を行うよう、関係機関に求めること。
- 就労支援事業として、「西宮若者サポートステーション」(対象39歳以下)や「しごとサポートウェーブにしきた」(対象女性)など、国、県の事業を活用した取組みや市単独で「しごと相談室」(対象40歳以上)が行われている。事業を継続し拡充をはかること。
- セクハラやパワハラが国際問題、社会問題となっており、ILOで関連の条約や、日本でもパワハラ防止を措置義務とする法が成立している。あらゆるハラスメントがなくなるよう啓発をすすめること。
- 外国人労働者が増える可能性が大きいことから、外国人労働者の相談窓口を設けること。
- 中小企業勤労者福祉共済は、市内で事業を行っている常用従業員が300人以下の事業所を対象にパートタイマーも加入できるようになっているが、加入率は毎年低下している。共済事業の広域化などで内容を魅力あるものにするなどして加入を促進し、市内労働者の福利厚生に寄与すること。
- 勤労会館、青少年ホーム、サンアビリティーズの3施設は老朽化が進んでいる。市として以下のことにとりくむこと。
- 3施設については、勤労者施策や青少年施策などに果たす役割は大変大きく、利用率も高くなっている。市直営を堅持し思いきって勤労者施設として建替えて存続すること。
- 勤労会館ホールのバリアフリー対策が不十分である。車いすのままでも観覧できるよう改修を行うとともに、エントランスから客席に向かう2か所の階段については早急に手すりをつけること。
- 勤労会館ホールのトイレはすべて洋式化されたが、会館内の他のトイレについても洋式化(温水便座)を進めること。
- 全体に会議室の机やいすの傷みが激しい。新しいものに交換すること。
- 全体的に冷房の効きが悪い。全室点検を行ない修理などができない場合は更新すること。
- 勤労会館関連施設において、還付金詐取の疑いで職員が逮捕された。一連の事務について抜本的な見直しを行い、同様な不正を二度と許さないこと。
- 市内で生産している軟弱野菜などは高い評価を受けている。地産地消をすすめ西宮の農業を守り育成すること。特に、学校給食で使用される市内農産物の提供農家に対しては、市場出荷分に見合う価格保障を行うこと。
また、「阪神間のおいしいトマト直売所マップ」に市内直売所が6箇所紹介されている。さらに温州ミカン栽培で注目を集めている市内農家も出てきた。生産者とともにアピール方法も工夫し、他でも野菜の直売所を広げて農業の活性化につなげること。
- 市民農園利用の希望が多くなっているが、実際には市民農園の区画数が減る傾向にある。耕作放棄地や遊休市有地等を活用して、市民農園を拡充すること。
- 有害鳥獣対策にいっそう力を入れること。特に農作物を荒らすイノシシ、アライグマ等対策、ゴミを荒らすカラス対策は、市民の意見もよく聞いてとりくみをさらに強めること。
- アポ電詐欺など、次々と手口を変えた詐欺行為による被害が後を絶たない。消費生活センターからの情報提供をより充実させ、相談内容の複雑化や多様化に対応できる体制を確保すること。また、通話録音装置の貸し出しが予定台数を超え、希望に対応できていない。今後、高齢化が進む中で希望増が予測されるため、さらに台数を確保すること。
- 食肉センターで解体処理された牛・豚肉はそのほとんどが市外に流通しており、毎年1億円以上の経常経費や施設の老朽化対策のための税投入は市民の理解が得られない。さらに今後、施設の老朽化や建替え等、多額の財源が必要となってくる。2018年度の包括外部監査報告で、指定管理者による長期的な運営をすることのメリット、デメリットを比較・考慮するよう求めている。民営化に向けた検討を行うこと。
- 市民だれもが自由に文化を創造し享受できるよう市が主体性を発揮し、次のことにとりくむこと。
- 子ども時代に多様な文化芸術に触れることが大事である。しかし、文化芸術を楽しむためにはお金がかかり親の経済力によっては文化芸術にふれることができない子どももいる。子どもをはじめ気軽に文化に触れることができるよう文化予算を大幅に増やし、学校や保育所等で文化にふれる機会をつくること。
- 市民が気軽に利用できる小規模ホール、器楽練習場など文化施設を増やすこと。
- 市民のスポーツ要求に応えるため、以下のことにとりくむこと。
- 民間スポーツ施設が市内に増えているが、料金も高く利用できない市民も多い。サンアビリティーズのような、低料金で手軽に利用できる公的スポーツ施設を抜本的に増やすこと。
- 低価で利用できるプールを浜甲子園の厚生年金プール跡地に設置すること。
- 市立鳴尾体育館等、市立体育館のアリーナにエアコンを設置すること。
- 西宮ストークスから市立中央体育館をホームアリーナとすることについて辞退する申し出があったことから、現建て替え計画の見直しをおこなうこととなった。この際、市民の利用を第一とする整備とし、規模や内容について縮小の方向で抜本的に見直すこと。