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まつお正秀の反対討論
2019年12月18日

補正予算の反対討論


 ただいま上程中の議案第91号、2019年度度西宮市一般会計補正予算(第3号)について、日本共産党西宮市会議員団は反対致します。
 以下理由を述べます。
 今回提案されている補正予算案には、現地建て替えの計画で進められていた市立中央運動公園整備にかかわる今後のその整備費用、ならびに整備後の施設維持管理運営費用も含めた合計162億5809万4000円の債務負担行為設定が盛り込まれています。
 この整備については先の9月議会において私の一般質問でも指摘をしたところですが、当初、西宮ストークスが市立中央体育館をホームアリーナとして活動し、あくまでB1リーグで活躍することを前提として、興行的意味合いが強い5000人収容の観客席や150基のトイレ設置、さらに250人規模のスイート・ラウンジルーム(整備にあたってはそういう部屋に転用できる部屋)を整備する予定になっていました。その後,議会などからの意見も踏まえて観客席を一定数減らすとともに、鉄筋コンクリートのみでなく、鉄骨も含めた簡易な方法も含めた工法も可能とし、当初の計画からの修正が行われました。
 しかしその後、西宮ストークスからこの8月に、B1リーグ参入基準が大きく引き上げられたことなどを理由として、西宮市立中央体育館をホームとしないという申し入れが市へなされ、その申し入れを踏まえて当局から延床面積や観客席の削減など、整備の見直し案が10月29日開催の建設常任委員会に、次いで11月13日開催の民生常任委員会に報告されました。その大きな変更点は先ほど述べた内容とともに、体育館整備費は133億6000万円から7億円削減の126億6000万円になるというものでした。
 みなさんの多くが御承知のように河野市長時代にはアサヒビール跡地の約半分を購入して体育館を移転整備し、その体育館には阪神大震災前にはあった温水プールを整備する方向が示されていましたが、跡地購入を公約に掲げた今村市氏の市長当選によって白紙となり、現地での建て替えとなりました。そうした過程の中でホームアリーナを探していたプロバスケットボールチーム兵庫ストークスを西宮に誘致することとなり、市立中央体育館をホームアリーナとすることで建てかえの整備計画が進んでいた中での今回の申し入れと、それに基づく見直しです。
 今回の西宮ストークスからの申し入れによって、市立中央体育館整備の大きな前提が崩れたと我々は考えます。162億円という多額の税金を使って運動公園を整備するとともに今後20年間という長い間の維持管理運営も新年度には契約するわけですから、その大きな前提が崩れた中では一旦立ち止まって整備計画の見直しをすべきと考えます。
 民生常任委員会の質疑では、今回の見直しについて体育館利用者の声を聞いたのかという質問に、利用団体の声は聞いたとの答弁がありましたが、幅広い市民からの声は聞かれていません。整備の大きな前提が変わったわけですから、市民からの要望が多い温水プールの整備も含めた全般的な整備計画の見直しを行い、改めて市民からのパプリックコメントも行うべきだと考えます。
 日本共産党に西宮市会議員団は、体育館の建て替えに反対するものではありませんが、これだけ大きな金額の債務負担行為を今議会で設定することは拙速であるとの考えから、今回の補正予算に反対するものです。以上。