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野口あけみの一般質問
2020年06月25日

市立中央病院と県立西宮病院の統合再編による新病院(以下、統合新病院)について


 次に医療体制について、具体的には市立中央病院と県立西宮病院の統合再編による新病院(以下、統合新病院)についてお伺いします。
 日本病院会など3団体の調査によれば、コロナ患者を受け入れた病院では、4月は平均1億円の赤字です。大学病院の調査でも全国80病院で年間5000億円もの赤字になります。直接コロナ患者に対応していない病院・診療所でも大規模な受診抑制によって経営危機が深刻化しています。東京保険医協会の調査では、4月、93%の診療所が収入減を訴え、そのうち30%を超える診療所が5割以上の減収です。兵庫保険医協会でも同様にアンケート調査が実施され、西山兵庫保険医協会理事長は、「新型コロナに伴う受診抑制はかつて経験したことのない状況」と指摘しておられます。病院・診療所の経営難による「医療崩壊」を起こしてはなりません。
 
 さて、新型コロナ対応で兵庫県は、県立加古川医療センターを県内全域の患者に対応する「拠点病院」に、神戸市立医療センター中央市民病院及び県立尼崎総合医療センターを「重症等特定病院」にそれぞれ位置づけ、重症者対策を推進してきました。いずれもが公立病院です。県下の感染症指定医療機関は結核を除いて8病院ですがこれらも公立ないしは公的病院であり、このように、公立病院は危機下における命を守る最後の砦として、特別に果たさなければならない役割があります。本市の中央病院もまた、コロナ危機に際し公立病院として果たすべき役割を果たしてきた、果たしていると考えています。

 6月12日、兵庫県議会代表質問で、統合新病院が取り上げられました。「統合新病院の基本計画には感染症への対応が盛り込まれていないが、感染症指定医療機関としての機能が必要ではないか」との質問に、県当局は、「感染症対応において中核的な役割を果たすことができるよう基本計画の見直しについても検討していかねばならない。西宮市とも協議する」と答弁しました。

質問
@県議会における県当局の答弁を、市としてどう受けとめているか。
A答弁では、一般診療機能を維持しながら感染症対応をするため、当初からの設計が必要と、設計に着目をして基本計画の見直しに言及されています。統合新病院は、当初計画は580床で現在の両病院の病床数をほぼ確保する計画でしたが、計画確定の間際に民間医療機関からの意見もあって552床の計画に縮小。病床稼働率は90%とするとしました。病床稼働率90%の体制では今回のコロナのような感染症への対応は不可能ではないか。病床数の見直しも当然必要だと考えます。いかがでしょうか。