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まつお正秀の討論
2020年07月09日

医療機関の経営危機に対する財政支援を求める意見書(案)討論


 ただいま上程中の意見書案第11号、医療機関の経営危機に対する財政支援を求める意見書案について、日本共産党西宮市会議員団は採択すべきとの立場から討論します。
 この間新型コロナウイルス感染の広がりの中で、患者を受け入れた病院の収益悪化だけでなく、それ以外の医療機関でも小児科、歯科や耳鼻咽喉科等を中心に受診控えによる経営悪化で、廃業の危機に陥っているところも生まれています。
 この問題は国会でも取り上げられ、7月2日の参議院厚生労働委員会では具体的事例として、東京女子医科大学が収益悪化で夏の一時金を支給しないことを労働組合に通知し、そのことによってこの法人全体の看護師の二割に当たる400人が退職希望を出すという事態になっていること、経営危機を回避させるために日本医師会や病院団体が、過去の診療報酬に基づいた概算払いを求めていることも紹介されました。
 また、自民党新型コロナウイルス対策医療系議員団本部が、政府の第2次補正予算に対して試算案を示し、減収保障や休業補償に3兆522億円を含む、総額7兆5213億円の医療機関に対する新型コロナ対策費を計上するように求めていることも明らかになりました。
 しかし意見書にもある通り、すでに可決された第二次補正予算には新型コロナ感染者を受け入れた病院への一定の支援策は盛り込まれましたが、その他の医療機関には融資枠の拡大や融資基準の緩和のみで直接の支援策はほとんど盛り込まれておりません。

 これから第2波第3波が来ることは確実だといわれている中で、医療機関が経営破綻していくことになれば、感染症との戦いが困難になっていくのではないでしょうか。
 新型コロナ対策では商店や事業所存続のために持続化給付金という仕組みが作られましたが、まさに何よりも大事な人の命を救うための医療機関を存続させるために、国による財政支援は不可欠です。よって意見書を直ちに採択すべきと申し上げて、賛成討論といたします。