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佐藤みち子の反対討論
2020年07月09日

議案第203号西宮市立中央病院条例の一部を改正する条例制定の件について


 ただいま上程中の諸議案のうち議案第203号西宮市立中央病院条例の一部を改正する条例制定の件について、日本共産党西宮市会議員団は反対します。以下、理由を述べます。

 国は、紹介状のない患者が大病院を受診した際、初診時に追加負担を求める制度を2016年度から義務化しました。原則1割〜3割の窓口負担とは別に高額の特別料金の支払いを義務付けることで、患者締め出しを強化し医療費削減につなげることが狙いでした。その対象とされる病院は「特定機能病院」と「許可病床400床以上の地域支援病院」です。    

 しかし、国は、2020年4月から、「地域医療支援病院」について、200床以上の一般病床を有するものに拡大し、改定後の負担額は国が定めた初診時を5,000円(歯科3,000円)、現在、徴収していない再診時の負担は2.500円(歯科は1,500円)にします。

 市立中央病院は2002年度に初診時特定療養費を1,000円で導入し、2017年度に県立西宮病院と同じ2,600円に値上げしました。今回の5,000円は約1.9倍もの値上げになります。

 健康福祉常任委員会の質疑で、市立中央病院の紹介状無しの患者割合は2018年度は21.3%、2019年度は17.8%と前年より3.5%減っていることがわかりました。このことから、かかりつけ医を持つことが、市民の中で一定定着しつつありさらに高額負担を求める道理はありません。

 「国が決めたことだ」との意見もありましたが、今回の対象病院を拡大し患者負担を増額することは到底認めることはできません。こういった問題についても国言いなりではなく住民の立場に立って国にものをいう姿勢が求められるところです。

 以上、反対討論とします。