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野口あけみの反対討論
2020年10月01日

2019年度決算反対討論 民生分科会


 次に民生分科会です。

 1点目は、マイナンバーカードの普及についてです。政府は、デジタル化を進めるにあたり、マイナンバーカードの普及を一気呵成に進めるとしています。健康保険証や運転免許証との紐づけや、ポイント付与、さらには銀行口座との紐づけなどにも意欲を示し、現在任意取得のマイナンバーカードを事実上強制取得とするような動きともなっていますが、あらゆる個人情報が圧縮されてカードに詰め込まれると、個人情報の侵害という危険性が高まります。
 総務省の調査によると、アプリ利用にあたって個人データを提供することに、「とても不安」「やや不安」合わせて8割とのこと。これは国際的にも大変高いものです。国民の暮らしに役立つデジタル化を進めることには賛成ですが、それがマイナンバーカードの普及かという点では、大いに疑問であり、問題です。デジタル化を進めるには、こうした国民の不安をとりのぞくことこそ急がれます。マイナンバーカード普及についても市民のそうした不安をよく見て対応していただきたいと思います。

 2点目は国民健康保険についてです。保険者の広域化、都道府県化のもと、保険料の抑制や引き下げのための各自治体の一般会計からの繰り入れをやめさせようとする国の動きが年々厳しくなっています。全国知事会、市長会などが繰り返し保険料の引き下げのための方策を国に求めているにもかかわらず、まったく自治体や住民の声を顧みない、それどころか逆行するひどい仕打ちです。本市では、保険料の減免をあらたに拡充して住民の負担軽減を図ろうと現在鋭意検討中です。おおいに期待するものです。

 3点目は、子ども医療費助成制度の所得制限の問題です。私たちは多くの自治体と同様に所得制限を撤廃することを求めています。石井市長は制度見直しを公約し、少なくとも現行より対象を拡充する方向だと理解しているところですが、2019年度も今年度も一歩も動いていません。新年度こそ結果を出すことを求めます。

 4点目、食肉センター特別会計では、2019年度は一般会計から1億7000万円の繰り入れが行われています。2017年4月に姫路に開設された民間の和牛マスター株式会社の影響により、特に大動物の処理が年々減少しています。この傾向が今後も続けばさらに繰入金を増やす恐れがあります。また、今後施設の老朽化対策・設備機器の更新にも別途市の負担が増えていくことになります。早急に民営化あるいは廃止を決断していくことを求めます。