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野口あけみの代表質問
2021年03月01日

市財政と予算編成について


 ただいまより日本共産党西宮市会議員団を代表して、私、野口あけみが代表質問を行います。傍聴にお越しの皆さん、インターネット中継やさくらFMを視聴してくださっている皆さん、ありがとうございます。

 西宮市の2021年度予算案は、一般、特別、企業会計の総額3324億3056万円で、前年度から1.0%増となっています。当初予算の総額は3年連続の増、一般会計は5年連続の増であり、阪神淡路大震災直後の1995年度を除いて過去最大の規模ですが、歳出歳入とも新型コロナウイルス感染症(以下、コロナと呼ぶ)の影響が色濃い予算案となっています。
 昨年3月1日に本市で最初のコロナ陽性患者が発生以来、現在は第3波のさなかにあり、昨日までの患者総数は、1,873名、亡くなった方も41名いらっしゃいます。あらためてご冥福を祈り、お見舞い申し上げます。
 新年度当初予算案のポイントとして市は、?コロナ感染症対策の実施、?待機児童対策をはじめとした喫緊の課題への対応、?GIGAスクールや業務効率化のためのICT活用の3点を挙げています。
 コロナ対策では、コロナワクチン接種事業はほぼ国費で約29億円、その他の感染拡大防止対策で、衛生費が32億8700万円増、前年度比で21%の増となっています。
 待機児童対策では、特区小規模保育所(1〜3歳対象)を9か所整備し、4歳以降を公立幼稚園で預かり保育する事業を新たに開始。また、入所選考にAI(人工知能)を導入する予定としています。
 ICT活用では、すでに国による予算措置で小中学生全員にタブレットパソコンが貸与されており、行政手続きのオンライン化(来庁不要な電子申請)も順次拡大するとしています。
 その他では、第2庁舎(危機管理センター)が完成し、上下水道局、保健所などの移転に伴う庁舎改修も相当規模で行われます。学校施設については、80年持たせるとする長寿命化計画によって当面改修対象とならない20校133か所の学校トイレのうち、新年度は小学校2校6か所、中学校5校29か所の改修が行われます。
 党議員団が公約に掲げ長年取り組んできた、乳幼児等・こども医療費助成制度の所得制限撤廃は、ようやく就学前までから小学3年生までへと約5,200人、広がることになりました。
 性別にとらわれない多様な生き方を実現していくための取り組み方針を策定し、パートナーシップ宣誓証明制度が導入されます。
 国民健康保険特別会計では、保険料抑制のために実施してきた一般会計からの繰り入れが国の厳しい指導によって2024年度までに順次削減し、なくす計画が策定され、保険料の高騰に対処するための新たな減免制度が創設されます。この問題は、わが党のまつお議員が一般質問します。
 介護保険特別会計は、要介護認定者数の増加によって前年比5.9%増。新年度は3年ごとの保険料改定の年ですが、基金を活用して保険料は据え置くとしています。

 歳入はどうでしょうか。個人市民税で前年度比2.5%減、9億7900万円減、法人市民税で36.6%減、14億5900万円減、合わせて約26億円の減を、また地方消費税交付金も前年度比3.6%減3億5,200万円減を見込んでいます。これらはコロナの影響を見込んでのことです。
 この財源不足を国が補填する措置として、地方交付税は前年度の1.6倍、臨時財政対策債は前年度の2.7倍に増加し、これらを合わせた実質的な地方交付税は、54億5,000万円の増加を見込んでいます。その他、固定資産税、都市計画税の特例措置(これは中小事業者向けの軽減)適用分2億7,500万円減に対しては地方特例交付金が前年度比70%増額され全額補填されます。
 このように、新年度については国による様々な財源措置が行われ、基本的には通常の財政運営を行うだけの財源は確保されています。

 冒頭にも申し上げましたが、コロナによる影響は歳入歳出とも避けられません。施政方針では、コロナ禍による市財政への影響は、「現時点でどれだけの規模になるか、確定できない、相当なインパクトになると予測している」としています。
 よって、歳出面では、第5次総合計画事業の中でも財政負担が大きくなる10事業については昨年6月に一旦立ち止まったが、新年度中に財政収支の見通しを示したうえで今後判断するとしています。当然のこと、妥当だと考えます。
 一方、当面の最大の課題であるコロナ対策に関しては施政方針で、「感染拡大防止対策はもとより、雇用や経済活動、市民生活への支援などにも取り組んでいく」と述べておられますが、当初予算案では、これまでの継続事業がほとんどの感染拡大防止策のみの提案であって、緊急の雇用や経済活動、市民生活の支援にあたるものは見当たりません。 
 今、市民は、経営と雇用の危機に見舞われています。時短営業を強いられている飲食業のみならず、外出自粛が長期にわたり、様々な産業で経営に陰りがみられ、働く人の4割を占める非正規労働者や女性、学生、こどもなどなどが生活上の困難、孤立の恐怖や不安に陥っています。
 これらに対する国の支援策は全く不十分であり、一番身近な自治体ができる限り直接手を差し伸べる支援がどうしても必要です。

質問
ア、この度のコロナ禍では、全国どこの自治体も規模の違いはあれ、財政とりわけ歳入に影響を受けます。歳入のうちでも市税収入をどのように見込むかが重要ですが、新年度予算案における市税見込みの根拠と、他市と比較しての特徴をお聞きします。

イ、先ほど、雇用や経済活動、市民生活への支援の具体策が当初予算案には見られないと述べましたが、2月12日の議会運営委員会では総務総括室長が口頭で、要旨次のように述べました。「2月3日に国の第3次補正予算にかかるコロナ感染症対応地方創生臨時交付金の通知があったことから、現在、臨時交付金を活用した事業・施策について検討しているところ。今定例会中に新年度の補正予算を編成する必要があれば、追加議案として議運に報告する」とのことでした。
 1次2次の臨時交付金事業を検討する際には、中小業者への家賃補助など、いったん基金から繰り入れ、立て替えてでも実施しました。この第3次臨時交付金事業についてもそうする必要があるのではないか。なぜそうしないのか、説明を求めます。

ウ、党議員団は1月27日、感染防止対策と、経営と雇用を持続できる施策についての2つの柱で12項目の緊急手申し入れを行いました。
 ここでは、経営と雇用を持続できる施策について、4点お聞きします。
@持続化給付金や、雇用調整助成金など国による支援の拡充や延長を前提としつつも、市独自の、経営困窮に直面している中小零細事業者への支援策の実施を求めます。いかがでしょうか。
A長引くコロナへの対応ですべての市民が、程度の差はあれストレスを抱え、疲弊し、支出も増えています。国による再度の給付金をとの声も聴くところですが、市がただちに行える施策として、昨年実施した水道料金の基本料金減免を、今度は一般会計から繰り出して実施できないか。
B失業者や、生活困窮者・低所得者に対する独自支援策についてはどのように検討しているか。
C国施策であり、社会福祉協議会が窓口となっている緊急小口資金と総合支援資金のコロナ特例貸し付けは、昨年4月から実施されており、本市でも昨年12月末現在、緊急小口で3083件、総合支援資金で1796件の貸し付けが行われています。(制度の概要は資料を参照ください)返済据え置き期間は1年であり、ほどなく返済が始まろうとしていますが、いまだ返済のめどが立っていない人が多いのでないか、と思われます。
 また、この特例貸し付けでは、「償還時においてなお所得減少が続く住民税非課税世帯の償還は免除する」とされていますが、貸し付け時には、「まだ詳細がわからない」とされていました。この点も含め、現時点でのこの貸付制度について説明を求めます。