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佐藤みち子の一般質問
2021年03月03日

西宮市立図書館について


 本市の図書館は、「文教住宅都市宣言」の理念である。文教の新興を図るため市民の自主的な学習や自律を支援する生涯学習の拠点として、地域社会の発展を支えるとのことで、現在、市内には中央、北部、鳴尾、北口の4拠点図書館と越木岩・段上・上ヶ原・甲東園・高須・山口・若竹の7分室があります。    
 その中で、北部図書館については、2020年4月から貸し出し業務を民間に委託しました。わが党市議団は、レファレンス機能は司書の重要な仕事であると民間委託に反対しました。

 2020年12月に提案された、図書館の市長事務部局への移管について、党市議団は、市長は政治家であり政治的中立などを求めるわけにはいかない、特に図書館は個別の図書、資料の選定において首長の政治的立場などを忖度することを招かないか、利用率など目先の数字をもとに効果的に運営すべきと、指定管理者制度の導入や最悪「廃館」などの事態を招かないか等の危惧があり移管に反対しました。
 2021年の施政方針では、地域の資源である公民館・図書館などの生涯学習関連施設をもっと多世代の方々に活用していただいて地域づくりの拠点となるよう行政、地域団体、NPO企業、学校などのみなさんがよりよい地域社会にむけて学び、行動するきっかけとなる場づくりを進めていくと、市長は述べています。

質問します。
1、読書の自由は人間の精神的自由のひとつとして、尊重されなければならない。日本図書館協会の「図書館の自由に関する宣言」は、人々の読書の自由を守るうえで重要なものであるが、今後も図書館が判断した資料等について、当局が干渉することはないか。お聞きします。

2、文部科学省は、長所管の図書館は「正式には図書館ではなく図書館同種施設」という扱いになると述べているが、図書館同種施設とは何か。お聞きします。

3、図書館は市民の読書や知りたい、調べたいことを保障することが役割であり、そうした仕事を具体的に担うのは、専門職である司書である。司書には、資料・情報を自ら適切に選択できるよう利用者に協力、支援するなどの役割がある。これら以外にも、図書館法第3条では図書館は図書館奉仕のため、土地の事情及び一般公衆の希望に沿い、更に学校教育を援助し、及び家庭教育の向上に資することとなるように留意しとあるが、この「図書館奉仕」の意味についてお聞きします。

 次に、「図書館事業計画」についてです。
 2015年度から2018年度の事業計画について、「市立図書館事業計画外部評価実施要項」に基づき2015年度〜2016年度の取り組みに対して外部評価を行っています。評価結果は@予算、特に資料費が少ないA正規職員の司書の割合が低いB相対的に成人、特に働き盛りの利用が少ないC施設、設備に関する市民ニーズへの対応と4点が課題とされています。この課題が2019年度から2023年度までの5か年事業計画に、どのように反映されているのでしょうか。

5、この事業計画の基本的運営方針@市民の読書活動を推進し、知る楽しみ・学ぶ喜びを支えます。A市民の生活や仕事に役立つ地域の情報拠点として、市民生活を支えます。B子どもたちが読書に親しむ環境づくりを推進します。C図書館利用が困難な市民に、利用しやすい環境づくりを進めます。D市民との協働を推進するとともに、市民に交流の機会・場を提供します。E図書館司書の専門性を発揮し、市民サービスを提供します。この6項目を実践するには司書の力量が必要だと思うが、現在の司書数、特に正規司書12人で可能なのでしょうか。この6項目について中央、北口、鳴尾、または各分室での取り組みはどのようになっているのか。具体的に説明してください。また、北部図書館の取り組みについてもお聞きします。

6、図書館奉仕第3条2項は図書館資料について定めている。その内訳は郷土資料、地方行政資料、美術品、レコード及びフィルムの収集、図書、記録、視聴覚教育の資料その他必要な資料等を収集と書かれている。市の図書館資料費については近年どのように推移しているかお聞きします。