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まつお正秀の一般質問
2021年12月06日

西部総合処理センターにおける焼却施設の統合施設整備について


●二つ目のテーマは西部総合処理センターにおける焼却施設の統合施設整備についてです。

 この件はさる10月4日、民生常任委員会の所管事務報告で、西部総合処理センター焼却施設整備事業について、として示されました。その概要は、国がごみ処理施設について、自治体を超えた広域化や自治体内でも集約化を求めていることから、施設の更新時期が近い西宮市西部総合処理センターの焼却施設と芦屋市のごみ焼却施設の統合検討を進めてきたものの、話し合いが決裂したことを踏まえ、元々単独で整備する予定であった西部総合処理センターの焼却施設を、東部総合処理センターの焼却施設と統合して整備するという内容です。この建設にあたっては東部センター敷地に新たな破砕選別施設を建設し、そこに移転した西部センター破砕選別施設解体後の跡地に、新たに統合した焼却施設を整備するというものです。現在一日当たりの焼却能力は西部で175トンが3基で525トンですが、ごみの減少などによって現在は2基しか稼働しておらず実際には350トン、東部は140トンが2基で280トン、併せた焼却能力630トンの規模から、統合施設では529トンの焼却規模となる方向です。この約100トンの減少については、ごみの縮減に加え将来的な人口減少が加味されているものと思われます。具体的な整備案は来年3月に示され、6月にパブリックコメントが行われる予定となっています。
 今回の統合案では集約化と単純代替え整備の比較検討した中での結果、デメリットとして搬出入車両の利便性やメンテナンス性が悪くなるものの、メリットとして事業費の削減効果や温室効果ガスの排出抑制、さらには売電効果の増などから、2050年ゼロカーボンシティを目指す本市として、統合案を採用するということになっています。しかし、特に災害の時、もちろんどちらも使えないほど被災する場合もあるかもしれませんが、片方は使える場合や、双方で傷んだ部分を補いあえるという側面もあると思います。
 また、一定の規模以上や、高性能の焼却炉に補助金を手厚くするなどの国の誘導も慎重に検討すべきと考えます。実際に国が推奨してきた焼却灰を溶かして埋め立て量を少なくする溶融炉は、メンテナンス費や燃料費が高くつくなどの理由で県内だけ見ても、尼崎市、丹波篠山市、加古川市で廃止、先日は川西市にある広域組合も廃止を決めたことが先日新聞報道されたように、短絡的に国の誘導に従うことでいいのかという疑問もあり、いくつかの懸念があることから今回質問で取り上げます。

具体的な質問です。

 1点目、統合案では1日100トン近く焼却能力が減ることになっていますが、それで大丈夫なのか、その裏付けを伺います。

 2点目、所管事務報告に書かれているデメリットとしての、搬入車両の混雑や待ち時間の増など、搬出入車両の利便性について、さらにはメンテナンス性について、現時点でどのようにそれを克服できると考えているか伺います。

 3点目、西部と東部を統合した場合、ごみ搬入が遠くなる地域では収集時間が遅れたりすることはないのか伺います。

 4点目、搬入車両が西部に集中することによって搬入車両の排気ガスが増えると思われますが、周辺地域における環境悪化についてはどのように検討されたのか伺います。

 5点目、災害の時には離れたところに2か所あった方が柔軟な対応ができると思いますが、そのことについての見解を伺います。