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2022年度西宮市当初予算編成に対する申し入れ書:総務局
2021年08月31日

  1. 国が進める自治体DX推進計画では、国が住民記録、地方税、福祉などの17の業務・システムについて標準仕様を作成して、それに準拠したシステムを複数の事業者が開発し、自治体はその中からシステムを選定し移行することを義務付けるとされている。その場合には自治体のサーバーではなく国が整備するクラウド使用が努力義務になることから、自治体独自のカスタマイズができなくなる恐れがある。これまで住民の運動や自治体の努力で積み上げられてきた独自施策は後退させず継続すること。

  2. 組織・人事運営では、危機事案に柔軟かつ迅速に対応できるよう、@(緊急性等を踏まえた)事務事業の優先順位付けや業務の効率化、A業務量に応じた、柔軟・的確な組織体制・人事異動の実施を挙げている。以下に留意してとりくむこと。
    (1)正規職員数が圧倒的に不足しているため、過労死ラインを超える超過勤務が見られるなど困難が生じている。特に専門性を有する保健所などの部署では育児休職をする職員が多いことを前提にした配置が求められる。適正な職員定数について研究し、増員すること。
    (2)在宅勤務や時差通勤、テレビ会議や会議の効率化の推進など、今後、職員の多様な働き方がすすむこととなる。職員の意見を十分聞いて進めること。

  3. マイナンバーは当初、税と社会保障、災害対策の3分野だけの利用だったものが、さらなる利用拡大を政府があの手この手で推進している。また、マイナポータルを活用したカードの利用拡大は個人情報流失の懸念もある。これらの利用拡大については慎重に判断すること。

  4. 職員の月超過勤務時間の上限を過労死ライン未満にただちに定めるとともに、大臣告示の一部例外を除いた月45時間、年間360時間になるよう、とりくみを強化すること。

  5. 女性の管理職登用率は20%と目標値を定めているものの14.2%となかなか伸びていない。働きやすい職場環境、労働条件についてさらに現場の声や専門家の意見も聞いて研究し、登用率向上の努力をいっそう強めること。

  6. 2020年度より非正規公務員の待遇改善を掲げて導入された会計年度任用職員制度は2年目を迎えている。しかし、全国でみると一部で採用が1年ごとに厳格化されるなどによって、「むしろ不安定」という声も上がっている。一定期間を経て検証を行い、会計年度任用職員に雇用不安をいだかせないようにすること。

  7. 地球温暖化の影響により豪雨災害や土砂崩れが毎年のように起きている。今年7月に起きた静岡県熱海市での土砂災害は、改めて盛り土工事の恐ろしさを思い知らせる結果となった。国は改めて危険盛り土造成地の点検を自治体に要請する方向だが、土砂崩れの可能性のある箇所については県とも協力して早急に点検を行い、対策をただちに講じること。

  8. 避難所の設置について
    (1)避難所のマップについては災害種類ごと、避難情報の段階ごとに開設する避難所が違っているが、市民に大変わかりにくくなっている。
    洪水時に避難所をレベルに応じて4段階で開設することについては改善されたが、レベル3やレベル4の違いなどがいまだわかりにくい。また、避難情報発令前に開設した避難所に避難した人は、避難発令後に別の避難所に移動しなければいけないと誤解されている人もいる。今後のマップ更新においては誤解が生じないような記述の追加をおこない改善すること。
    (2)鳴尾御影線以南の津波避難ビルは、洪水時の避難所としても活用することになっているが、市民には知られていない。周知徹底すること。同時に同線以北でも3階以上のビルと協定を結び、洪水の際の避難所とするよう検討すること。
    (3)甲陽園地域をはじめ、現在の避難所の配置や箇所数が適切か検討し、大学や商業施設などの民間の協力も求め、増やす方向でとりくむこと。

  9. 避難所の環境改善は大きな行政課題の一つである。「人道憲章の枠組みに基づき、生命を守るための主要な分野における最低限満たされるべき基準」を「スフィア基準」といい、今後の「避難所の質の向上」を考えるときにも参考にすべき国際基準である。本市においてもこの基準や内閣府が策定した避難所運営のガイドライン等に基づいて、寒暖対策やプライバシーの確保などを行うとともに、特に新型コロナ対策におけるソーシャルディスタンスの確保は市も認めているところであり、抜本改善を進めること。

  10. 2021年度防災避難所マップが改定され、災害ごとの避難所は以前よりわかりやすくなった。しかし、全市のマップでは自らがどこに該当しているのかが見にくくわかりにくいことから、住民自らの問題として考え把握するために、全市版を地域ごとに分割した地域マップも必要である。全市版と交互に隔年度ごとに配布すること。

  11. 災害時の情報伝達は非常に重要である。防災スピーカーをはじめ、市ホームページやSNSなど様々な手段を駆使して市民に情報を伝えているが、以下のことを行うこと。
    (1)防災スピーカーは聞き取りにくいとの声もあり、市では移設や更新の際に高性能スピーカーに取り換えるとしている。今後も前倒しでの更新を行い、早期に取り換えること。
    (2)「緊急告知ラジオ」(さくらFM販売)は、購入補助制度の拡充や民間店舗での販売などがとりくまれている。全世帯の1割、21000台が普及目標で2021年6月末現在10518台となりようやく普及が目標の50%を超えた。ひきつづき広報を強め、いっそうの普及をはかること。また、高齢低所得者等への無料配布を検討すること。