野口あけみの陳情/* --項目挿入-- */?>
2022年07月07日
陳情第23号、陳情第25号、陳情第26号 坂上明議員に関する金銭授受疑惑解明の進展を求める陳情陳情第23号 坂上明議員に関する金銭授受疑惑解明の進展を求める陳情 陳情第25号 NPO法人からの金品授受が問題となっていた坂上明議員が議長に選ばれたことに関する陳情 並びに、陳情第26号 坂上明議員に関する金銭授受疑惑解明の進展を求める陳情、以上3件については、昨日開催の議会運営委員会において審議され、「結論を得ず」との会派が多数となりましたが、 日本共産党西宮市会議員団は、採択すべきとの立場で、意見を申し上げます。 坂上議長とNPO法人からの金品授受問題が最初に週刊誌で報道されたのが、2017年(平成29年)4月20日でした。日本共産党議員団は、この問題の解明を求めて、文書や口頭での申し入れを適宜行うとともに、議会運営委員会の場でも、真相を明らかにするために努力してきたところですが、問題発覚から5年たってもなお、「真相はうやむや」という陳情の指摘はそのとおりだと同感するものです。 この問題は、NPO法人が6年間で約5億円の使途不明金を理事長の父親に私的に流用させ、約2億8000万円の追徴課税を受けたことで明るみに出ました。なぜそんな大金が市との随意契約の中で発生するのか、契約の在り方、内容のチェックなどをめぐっても議会で問題となりました。当該NPO法人が市に対して発注額を増やせと恫喝的な対応をしていたことも、2017年6月議会のよつや議員の一般質問、同年9月議会の川村議員の一般質問でも明らかとなっております。 当時の今村市長の答弁をご紹介します。 「当該NPO法人から障害者就労施設等への優先発注を行っている随意契約について、発注額を増やすよう再三再四要望が行われていたということも私は承知しておりまして、そのやり取りについても職員から報告を受けております。その要望の中には、多団体への発注額に影響を与えてでも自らへの発注額を増やすようにともとれるものや、社会保険加入の事業主負担に充てるため発注額を増やすようにといったものがありました。要望の頻度についても明らかに度を越しておりまして、中には、相当強引で高圧的な内容や、市議同伴で来られる場合もございました。その都度、相当数の職員の負担となっておりましたが、毅然と対応してまいりました。」 その後、同年12月議会には市の一定の方針見直しも報告されたところです。 さて、4月の週刊誌報道、12月の大手新聞報道がなされた内容は、生々しいものでした。NPO法人が2007年ごろから12年ごろにかけて、神戸市内のクラブでの連日接待、旅行代金や洋服の仕立て代を出してもらうなど、その額は数千万円から1億円を超えるのではないかとの内容もありました。新聞では関係者の証言や領収書なども報道されていました。 坂上議長は、当初から「一切関係がない」「場合によっては訴えを起こす。弁護士と相談中」だと主張しておられましたが、2017年12月15日付で代理弁護士より議長あてに、「一連の報道は『いずれも事実に反することであり、市会議員の名誉を著しく害するもの』として、『近日中に刑事告訴、民事裁判を提起する予定』」との文書が提出されています。 当時の議長は、「議会でのこれ以上の事実確認は困難。今後は司法の場に委ねたい」とし、党議員団は「訴訟は訴訟だが、例えば百条委員会や特別委員会、議会運営委員会で真相解明すべき」と主張するとともに、「司法の場での真相解明をただ待つのではなく、真相を解明することに努める」との決議を全会一致で議会採択されるよう努力しました。しかし、真相解明の方法はそう簡単ではなかったというのが現時点での感想です。いずれにしても議会として、坂上議長に議運への出席と説明を要請し続けるとともに、司法の場での解明にも注目していました。 しかし一向に訴訟は起こされず出席要請にこたえることもありませんでしたが、翌2018年5月14日、ようやく坂上議長は議運に出席し、告訴が遅れている理由と、裁判に影響する内容について発言は控えると述べるとともに、「自分の議員としての名誉の回復だ、また、人間としての名誉の回復だ、それが司法の場だ」と述べられました。 その後も再々、議運の場で告訴準備の進捗が会派議員に問われましたが、進展はせず、ついに2019年3月20日、これは市会議員選挙の直前となりますが、議会運営委員会に坂上議長が出席され、時間かかかるなどあれこれの理由を挙げ、「不本意ではあるけれど、告訴は見合わせる」と表明されました。 「自分の議員としての名誉の回復だ、また、人間としての名誉の回復だ」と意気込んでおられたのにです。結局、坂上議長の金銭授受があったかなかったのかは、ご本人が「事実はない」と主張するのみで、司法での潔白証明という機会も自らの手で閉じてしまったということではないでしょうか。 事実無根と主張し、名誉棄損で訴えると息まき、頃合いを見計らってそっと引く、世間にはよくある話です。政治の世界ではそれに加えて、選挙で禊は済んだ、です。身近なところでこんな事態が起き、真相は闇の中のままとは、残念でなりません。 報道があまりにも生々しいので、陳情には、「市民からすれば疑惑の晴れない議員としての印象しかない」とか、「NPO法人の悪辣な手法を陰で支えてきた坂上議員」との表現がありました。さもありなんです。陳情の質疑で、市民からそんな風に思われていることについてどう受け止めるか、とお聞きしたところ、「不徳の致すところ」だとのお答えがありました。議会の場で「事実でない」としか自ら説明できないのなら、司法の場で決着をつけるべきであったと思います。 このままでいけば今後も、坂上議長に対し、「疑惑の晴れない議員としての印象」しか持たない市民が一定数あるということを自覚しておいていただきたいと思います。以上です。 |