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野口あけみの一般質問
2023年09月06日

JR甲子園口駅北側整備について


 ただいまから日本共産党西宮市会議員団を代表して、私、野口あけみの一般質問を行います。傍聴にお越しのみなさん、お疲れ様でございます。ありがとうございます。
 テーマは、JR甲子園口駅北側整備についての1問です。私がこの問題を本会議一般質問で取り上げるのは今回で4回目です。2011年(H23年)9月議会、2014年(H26年)6月議会、2022年(R4年)9月議会ですが、最初に簡単にそれぞれの質問と答弁を振り返っておきたいと思います。
 
 まず、2011年9月議会での質問です。2008年9月議会で、すでに故人となっておられる甲子園口地域在住であった三原議員がこの問題を取り上げられました。「安全性や利便性などに問題がある」「改善方法について検討が必要」との当局答弁を紹介し、私はその後の3年間での検討内容について質問しました。
 市当局は、「駅前広場を拡張して抜本的な機能向上を図る必要があるが、広場周辺には高層建築物が密集しており、新たな用地確保には相当な期間と多大な費用を要することが予想され、拡張・改築事業を直ちに実施することは困難な状況だが、事業手法などについて第4次総合計画期間(2009年〜2018年)の後期(2014年以降)に検討を行っていきたい」と答弁しました。
 次に、2014年6月議会での質問は、市長が河野市長から今村市長に交代した直後でした。何せ今村氏はアサヒビール跡地開発は白紙撤回という大きな方針変更を公約していたため、当該駅前整備については4次総内で検討するという方針に変更はないかという確認をしたうえで、題解決には広場の拡張を、という市当局のそれまでの答弁を受け、事業手法の検討や必要な周辺用地の確保を急ぐべきと尋ねました。
 これに対し、市当局は、おおむね次の通り詳細な答弁を行っています。すなわち、当地区において、安全で円滑な交通処理を実現するためには、@約1,000平方メートルの現在の広場を2倍から3倍にする大幅な拡張が前提となる、なお、これにはそれだけで20億円必要であるとつい最近聞き及びました。A周辺には比較的新しい鉄筋コンクリートなどの建物が多いため、バスの転回スペースなど求められる機能を考慮しながら、事業区域の設定を工夫する必要がある。B広場の安全性を向上させるためには、駅前を通り抜ける車をできるだけ少なくし、人と車の流れを分離した駅前ロータリーを整備する必要がある。Cそのためには、例えば津門川から新堀川まで通じるJR神戸線北側沿いの道路を駅前で分断する必要があり、そのことにより迂回を余儀なくされた車が周辺の生活道路に流入する可能性が高まることについて地元の理解を得ることも必要となる。 以上のように甲子園口駅北側整備に関しては多様な問題があるが、適切な事業範囲や事業手法を検討することで、できるだけ早期に事業化が図れるよう努めたい、また、これまでの答弁どおり、第4次総合計画の期間において、事業範囲、事業手法等の検討を行っていくと答弁されました。
 「現広場の東側の土地取得だけでも早急に進めるべき」という私の再質問に対しては、一つの選択肢としてそれも考えられるが、市の財源だけでなく国から補助金等を受けようとすれば、まずは事業手法等を確定させる必要があると答弁。また、土地開発公社による先行取得という方法を使えないのかと、提案もいたしました。これに対しては少し注釈を加えて紹介しますが、かつてバブルの時代でしょうか、全国の自治体が土地開発公社を使って遊休地を買い取るだけ買い取って長期にわたって活用していない、いわゆる塩漬け土地が大問題となった経緯から、土地開発公社による先行取得は、5年以上保有する長期保有土地を減らすこととされ、先行取得は、原則として、事業目的や市による買い戻し時期の明確化、買い戻しの際には一括償還によるなど条件が厳しくなっていると、このような答弁でした。

 最後に、2022年9月議会、ちょうど1年前の質問です。
 2回目の質問から8年の間に、阪神甲子園駅 駅前、阪神鳴尾・武庫川女子大前駅 駅前が整備されました。JR甲子園口駅北側についてはまったく市の動きはなかったものの、駅東側角に接する、飲食店が数軒入居していた建築物(住宅地図上では甲子園マーケットとなっています)が、この質問時の二年ほど前からほぼ空き家の状況となり、広場拡張のための土地取得に動き出すチャンスではないかとの思いから、改めて交通安全上の課題と駅前整備計画や事業化の検討状況について質問しました。 
 これに対し2014年の質問時以降もさらに検討されたことがわかる答弁がありました。要旨次のような内容です。 
 鉄道駅周辺において歩行者等の安全性や利便性を向上させるには、歩行者等と自動車の動線を分離してふくそうを避けることが重要だが、同駅前特有の諸条件から駅前を通過する自動車交通をほかの道路に振り替えることは困難だとしたうえで、道路の部分的な拡幅ができないか、バス路線の経路変更ができないか、駅前広場を設けずに対応する計画ができないかなども検討したが、安全性や利便性が一定程度向上する整備計画を策定するには至っていない、というものです。
 さらに加えて、都市計画決定されている甲子園段上線、これは駅から西に数百メートルに位置しますが、とJR神戸線の立体交差化が実現すれば、この駅周辺の通過交通を甲子園段上線に振り替えることが可能となり、駅前広場の整備と併せれば一定の事業効果が期待できる。しかし事業の実施には大規模な用地買収と物件移転、そして多額の事業費が必要となるため、現段階において事業の具体化を図ることは困難だと。ずいぶんと大きな話になったものです。
 
 以上が、過去3回の私のこのJR甲子園口駅北側整備についての一般質問と答弁の概要です。まとめますと、市は駅前整備の必要性は認識し、様々検討はしたものの、抜本的に安全性や利便性を向上させる整備計画を持つには至らず、現在に至っているというものです。
 この度の質問ではこうした経過を前提に、抜本的な改善策にはならなくても、現状より少しでも安全性を高め、何より、天下の「甲子園」の玄関口の一つとしてそれにふさわしい景観にするという次善の策を提案するものです。これは後で紹介しますが、地域住民のみなさんの切実な思いでもあります。
 
 今年4月に東角の建物内(甲子園マーケット)で営業されていた最後の1店が廃業されました。この飲食店は45年間営業されていたようです。聞けば、甲子園マーケットは阪神淡路大震災までは、この建物だけをさすのではなく、北側は現在の洋菓子店、東は精肉店までの一角全体の敷地内で、昭和25年(1950年)から30店舗ほどが八百屋さんや魚屋さん、金物屋さんなどなど市場として営業されていたようです。震災で壊滅的な被害を受け、再建の話し合いや努力がなされたようですが、まとまることができず、店子のみなさんが個々にそれぞれ、そのまま営業を続ける方、震災復興支援を受けて仮店舗のプレハブで営業される方、転業または廃業される方などなどで、今日に至っているとのことです。
 ともかくも、東角建物の最後の一店が廃業され、地元の皆さんから、いよいよ駅前をこのままにしておけないとの声が上がり、今年7月12日、地元有志の住民のみなさん、地元中の地元の甲子園口北町の町会長さん、私とで市当局と現況や今後の整備などについて意見交換、懇談の場を持ちました。その場で会長さんから甲子園口北町町内会としての要望書が提出されました。
 また、8月17日には駅北地域の5町、松山、松並、熊野、二見、甲子園口北町、この5町をまとめる北甲子園口連合町内会と、瓦林、大屋、天道・中島北、天道・中島南の4町、この4町をまとめる瓦木連合町内会のそれぞれ会長さんの連名で、市長あてに要望書が提出されたところです。
 要望書では、甲子園口の顔ともなる公共の場所である同駅前を、それにふさわしい景観となるようにと、@老朽化した建物の危険を排除すること、A駅前の交通の安全・安心のためのエリア一帯の整備(歩道の確保等)、B市民のためになる施設の整備(駐輪場を含む)、を求めておられます。
 なお、この要望書提出については議会のすべての会派、無所属議員のみなさんにも情報共有されており、おそらく全議員がこの問題に関心を持ち、改善を願っておられるであろうことも申し添えておきます。

 では、この要望に沿って、以下、4点質問いたします。
 1点目、この度の2つの連合町内会と9町の町内会から要望書が提出されたことについて、市長はどう受け止めておられるか。
 2点目です。近年整備を行った駅前広場について市に資料をお願いしました。市内23駅中JRで2駅、阪神で4駅、阪急では北口駅、これは4か所の出入り口中2か所、また他の2か所も資料にはありませんが一定の改修がされています。近年ということで、JR西宮駅は資料にありませんが、南北とも整備されています。これらすべてに市は関与しています。
 今後も阪神西宮駅北側では民間主導の開発事業に連携して公的施設の整備や駅前広場整備などにも大きく関与しようとしています。また、統合新病院の玄関口となる阪急阪神国道駅前にも公園整備など一定の手を入れることになります。一方で、これまでJR甲子園口駅北側には市は関与しておりません。
 質問です。一般的に市は、駅前整備にどういった考えで取り組むのか、市が関与することの意義とその優先順位についてお聞かせください。
 3点目は、要望書の1番にある、老朽化した建物の危険を排除することに関してです。
 空家等対策の推進に関する特別措置法(以下、空家法)では、周囲に著しい悪影響を及ぼす空家、具体的には、@そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となる恐れのある状態、Aそのまま放置すれば著しく衛生上有害となる恐れのある状態、B適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態、Cその他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態、こうした状態の空き家を特定空家と定義し、特定空家等の所有者等に対し、市長は除去、修繕などの必要な措置をとるよう、助言・指導、勧告及び命令ができるとされています。また、適切な措置を促しても履行しないときには行政が代わりに執行=行政代執行もできると定めています。
 さらに今年、空家法の一部が改正され、特定空家になる恐れを未然に防止するために、管理不全空家という定義を新たに設け、市長が指導、勧告することを可能にしました。
 先ほども申し上げた通り、今年4月に当該建物は空家となっています。素人目には、特定空家と言ってもよい状態だと思うのですが、きちんとした調査なり判定をしたうえで助言や指導等の必要な対応がとられるものと思います。状況改善に向けた市のこれまでのとりくみと今後の対応について、お聞かせください。
 4点目です。住民のみなさんの要望書の2番、3番では、歩道の確保など安全安心のための整備や、駐輪場を含めた市民のためになる施設の整備を求めておられます。
 安全性の向上のためは広場を2倍3倍に広げることが必要だがそれは困難だとの市の結論でした。確かにあの場所で今の3倍の広場確保は相当困難な話ではないか、と思われます。だからと言って何の整備計画も方針もなく流れに任せておいていいのでしょうか。 
 このまま市が関与せず手をこまねいておればあのままの状態で何年も推移するか、あるいは民間の手による開発が無秩序に進み、市が関与しようにもできないことにもなりかねません。今が、チャンス、今がその時、その思いからの住民の皆さんの要望なのです。ぜひくみ取っていただきたいと思います。
 具体的には、危険な老朽建物を除去したのちに市が一定の周辺土地を買い上げまたは借り上げるなどして、駅前にふさわしい整備を検討できないでしょうか。抜本改善とはならずとも現状より少しでも安全性を高める、景観を整えることを市が関与してできないかということです。
 例えば、の提案1。JR線路沿いの道路、特に駅東側の道路は狭く、歩道もありません。市がこの危険な老朽建物を除去したのちの一定の周辺土地を確保すれば、線路沿いに設置されている駐輪場を撤去し当該土地に移動させて、JR線路沿いの道路に歩道を確保できます。
 例えば、の提案2。阪急バスの停留所は当該土地の西に面して存在しています。バス利用者が狭い歩道上でバス待ちをされており、歩行者と錯綜しています。その歩道を広げて、市長が提唱する「どうぞベンチ」でも置かれれば、バス利用者も歩行者も快適になります。ほかにもちょっとしたポケットパークや集会施設など、駅前にふさわしい整備は地域住民の要望や知恵がいくらでも出てくると思います。
 質問を繰り返します。市が一定の周辺土地を買い上げまたは借り上げるなどして、駅前にふさわしい何らかの整備を検討できないでしょうか。
 以上で壇上からの質問は終わります。ご答弁ののち、対面式質問席にて再質問、要望をさせていただきます。ご清聴ありがとうございました。