野口あけみの一般質問/* --項目挿入-- */?>
2023年12月06日
阪神西宮駅北側の開発についてただいまより日本共産党西宮市会議員団を代表して私、野口あけみが「阪神西宮駅北側エリアにおける開発(公民連携事業)と財政問題」について、一般質問を行います。傍聴にお越しのみなさん、さくらFM、インターネット中継をご視聴のみなさん、ありがとうございます。 11月8日の総務常任委員会において、「阪神西宮駅北側エリアの再生について〜公民連携によるまちづくり〜」という所管事務報告がありました。同エリアに新中央図書館が入る公民複合施設やタワーマンションを、民間主導で2030年に完成させる計画です。民間主導というものの、市は公民連携事業と位置づけ、深く関与します。 一方、市は、2022年度一般会計決算が実質単年度収支で42億円を超える赤字となり、赤字基調である財務体質の改善が必要として、決算審査された9月議会閉会直後の10月4日、市職員向けとした「西宮市財政構造改善基本方針」(以下、基本方針)を公表しました。その際、市長は部長級以上の幹部職員を前に、「今後5年間で職員を200人削減」などと発言、新聞報道されて波紋を呼んでいます。聞くところによるとこの発言は庁内での十分な論議も経ず独断専行であったとのこと。そのことは先日の総務常任委員会でも、「庁内でオーソライズされたものではない。私の思いだ」と市長の口から発言されています。 両テーマとも本市にとって大変大きな課題であり、また急を要するとともに一定先の長い課題でもあると受け止めました。そこで、持ち時間は少ないのですが、両テーマについて一般質問を行います。それぞれ、市提供の資料から抜粋しての資料を配布配信していますので、ご参照ください。 (1)まずは、阪神西宮駅北側の開発についてです。市は長年同開発について「課題」としてきました。そして、2019年12月に、「本庁舎周辺公共施設再整備構想(素案)」の中間報告で、阪神西宮駅北側エリアの開発を公民連携事業として実施し、アミティホールを民間施設と併設(公民複合施設)すると発表。2022年11月にアミティホールは2034年以降に本庁舎との併設での建て替えとし、同エリアには中央図書館を整備すると、構想を一部見直しました。 この度、11月8日の議会への報告は、?民間事業者(地権者である阪神電車・阪急阪神不動産グループと大阪ガスグループ、事業協力者のNTTアーバンソリューションズ)の同エリアの再整備に関する「提案」を10月6日受領した、?提案は市の総合計画や都市マスタープランなどまちづくり方針と合致する、?11月下旬に市は事業者と基本協定を締結し、連携協力して(提案内容実現に)取り組む、?12月議会には測量などに対して負担金を民間事業者に支出する補正予算を提出する、というものでした。 民間事業者の「提案」では、市の所有である市道の一部廃止、公園の区域変更などを伴う地区計画を策定し、次に本市では初めてのとりくみである大街区化を目的とした土地区画整理事業を民間事業者が実施、そして市街地再開発事業で公民複合施設とタワーマンションを建設します。 このように市の関わりも深く、地区計画、土地区画整理事業、市街地再開発事業が関連しあう複雑な内容であるにも関わらず、11月8日の総務常任委員会での説明はあまりに不十分であり、今回の質問に至っています。また、この説明からひと月もたたない11月29日、民間事業者と基本協定を締結し、先立つ11月21日には、2024年(R6年)度の債務負担行為として、市街地再開発事業について限度額400万円、同じく土地区画整理事業について限度額1500万円の補正予算案が議案として発送されています。こうしたやり方は、あまりに拙速、あまりに市民や議会軽視だ、ということをまず指摘します。 質問 1、同エリアで策定・施行する地区計画、並びに大街区化を目的とする土地区画整理事業は、一般的に知られている地区計画や区画整理事業とは違いがあると聞いています。その違いと合わせ、同エリアでの策定・施行内容について具体的にお聞きします。 2,市街地再開発事業のなかで市は中央図書館を整備するとしています。その仕組み、市の財政負担などについてお聞きします。この再開発事業を見直して、仮に公民複合施設とせず図書館のみの施設とした場合、市の施設建設を見合わる、すなわち図書館は建設しないとした場合、事業はどうなるか。 3,国土交通省が示している大街区化についてのガイドラインでは、「民間が行う特定のプロジェクトにメリットを与える行為として行政が批判を受ける懸念も存在する」と指摘されており、「行政の判断に透明性を持たせるべき」としています。 同エリアでは、市所有である市道や公園がなくなる一方、バスやタクシー以外はシャットアウトする駅前ロータリー、2階デッキスペース、ペデストリアンデッキなどが新たにできる計画ですが、それぞれの新施設が誰の所有で、誰が管理するのかなど、市民には民間と公(官)の区分はわかりにくいものになります。一見すると民間が行う開発に市がいいなりに、いいように、巻き込まれているとも思われかねないものです。この点について、どう説明しますか。 4,進め方があまりに拙速、丁寧さを欠いたものとなっています。この指摘をどう受け止めますか。 5,これから取り組もうとする、財政構造改善基本方針では、まちづくりへの投資に資する施策・事業は厳選して実施するとしていますが、コロナの際には投資的事業10事業を凍結しました。本気で財政構造改善を進めようとするなら、この阪神西宮駅北側エリアの開発についても見直すべきではないか。 |