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野口あけみの反対討論
2023年12月22日

議案第40号 第5次西宮市総合計画・後期基本計画制定の件について


 議案第40号 第5次西宮市総合計画・後期基本計画制定の件について、日本共産党西宮市会議員団は反対します。以下、討論を行います。

 本議案は、第5次西宮市総合計画の前期基本計画が今年度末をもって終了することから、2024年度から5年間の後期基本計画を定めるものです。総合計画は基本構想と基本計画、アクションプランをもって構成されていますが、このたび見直されたのは同基本計画とアクションプランで、議決の対象は、基本計画のみです。基本計画そのものは目次のようなもので、それではあんまりということでしょうか、「後期基本計画の策定に当たって」として、「総合計画策定後の社会状況の変化や新たな課題」、「後期基本計画の概要と施策推進の視点」がそれぞれ追記されています。
 そもそも基本計画の具体的施策は、アクションプランを参照しなければその内容がわからないものとなっており、およそ議決対象にふさわしいものではない、ということを総合計画策定の際にも指摘しましたが、今回も申し上げておきます。そのうえで、大きく3点、問題点をのべます。
 1点目。総合計画策定後の社会状況の変化のなかで、新型コロナウイルス感染症に関する記述がありますが、「行動や経済活動を制約する対策が講じられ、市民生活における様々な分野が影響を受けた」としながらも、「人々のライフスタイルや価値観に変化が生じた」ことに重きを置く記述となっています。
 コロナの感染急拡大時期は3年に及びましたが、その間の市民・国民のくらしはどうだったか。格差と貧困がますます広がりました。多くの中小零細業者が経営困難に直面し倒産廃業に追い込まれた事業所も少なくありません。また、少なくない国民も失業や収入減、転職に追い込まれるなどしました。アルバイトで学業を続けている学生たちもバイト先の休業廃業などで生活の困難を強いられ、善意のボランティアの食料支援に支えられました。ここにきて生活保護受給者も増加傾向です。コロナに続く物価高騰でも国民の生活苦は深刻で、政府も対応を迫られています。住民の福祉の増進を旨とする地方自治体は、暮らしの下支えを行うことも果たすべき役割であり、住民のくらしの困難にしっかり目を向けるべきです。そうした観点が基本構想も含めて欠けていることは問題です。
 2点目。各施策分野の横ぐしとしての視点の一つに、今議会で大激論となった「財政構造改善のとりくみ」が挙げられています。一般質問でも取り上げましたが、「財政危機」を必要以上にあおり、人件費の高さがその一番の要因として、職員と市民を敵対させるようなやり方はいただけません。財政危機を言うのなら行政のトップとしての市長には、地方財源確保のための具体的なとりくみや、職員にも市民にも協力を得られるような誠意を持った説明や発信が必要だと考えますが、現時点ではそうした姿は見えてきません。
 3点目。「財政構造改善のとりくみ」では、施設使用料等受益者負担の適正化として値上げが示唆され、国や県、他市と比較して水準が高い施策、事務事業の見直し、施設総量の縮減など、市民サービスへの影響が心配される取り組み項目が含まれる一方で、まちづくりへの投資事業は厳選して実施するとしています。アクションプランでは、周辺住民の住環境を大きく損なう名神湾岸連絡線整備推進も含まれています。財政危機を言うのなら、これらも聖域とせず、見直すべきです。
 以上、議案第40号に対する反対討論とします。