野口あけみの反対討論/* --項目挿入-- */?>
2024年03月27日
議案第127号、128号および130号について私からは議案第127号、128号および130号について反対討論をおこないます。 まず、議案第127号及び128号についてです。 昨年行われた国家公務員に対する人事院勧告では、給与や期末手当が引き上げられました。地方公務員の一般職における給与や期末勤勉手当は、人事院勧告で示された国家公務員に適用される俸給表の改定に準じて改定を行うことになっており、これは、地方公務員法に定められた均衡の原則によるものであり、法的根拠があるものです。また、政府においては、当該給与改定にかかる一般財源所要額については、地方財政上計画上の追加財政需要額(全国で4200億円)と、地方交付税の増額交付(全国で3300億円)で対応しています。 おりしも本市では、市が財政構造改善の必要があるとし、その具体的方策を示さない中での給与改定はできないとして、昨年末の給与改定は見送られ、この3月議会を前に一定の改善策を示したうえで人事院勧告に基づく一般職の給与改定が提案されました。 常勤一般職員並びに会計年度任用職員の人事院勧告に伴う給与改定については当然のことであり賛成するものです。 一方で、特別職である市議会議員や市長、副市長、監査委員などの期末手当の改定は、法的根拠があるわけでなく、一般職の改定にならって慣例で行っているだけです。まして、特別職の報酬や給与は、厳しい財政状況に鑑みて、ということからそれぞれ自ら減額しているところであり、その効果を損なうことにもなります。よって、議案第127号 西宮市議会議員の議員報酬、費用弁償及び期末手当支給条例の一部を改正する条例制定、議案第128号 市長、副市長及び常勤監査委員の給与条例等の一部を改正する条例制定の件に反対します。なお、後の日程で議題となります、議案第154号 令和5年度西宮市一般会計補正予算(第8号)および議案第162号 令和6年度西宮市一般会計補正予算(第1号)などについては、この条例による増額がありますが、ほとんどは一般職の給与改定であり、影響額は多くないということで反対は致しません。 次に議案第130号 西宮市国民健康保険条例制定の件についてです。 この度の改正は、主に2024年度の保険料率を定めるものです。国民健康保険(以下、国保)は2018年4月から財政運営の責任主体が都道府県となりました。いわゆる都道府県化です。 保険料については県が市町村ごとの標準保険料率を算定・公表し、市町村はこれを参考に保険料率を決定します。 本市の新年度保険料率は、前年度に比べ上昇しており、一人当たりの保険料額は138,850円で、前年度比約3.3%の増となっています。これは、県が示す標準保険料率と比較して、基礎賦課額分、後期高齢者支援金等賦課額分、介護納付金賦課額分のいずれについても、これを上回ることのない料率となっているものの、@前年度から急激な保険料率の上昇とならないこと、A2030年(令和 12 年)度には、兵庫県内市町の保険料率の完全統一が予定されていることから、県が示す標準保険料率から大きく乖離しないことに留意して決定したとのことでした。 「払いたくても払えない県下で一番高い保険料を払えるものに」との市民の声を受け、保険料引き下げのための一般会計からの繰り入れが、復活・実施されて久しいですが、国からこれを計画的に削減・解消すべきと強く指導され、本市では段階的に削減、2024年度はいよいよ保険料率抑制のための一般会計繰入は無くなりました。しかし、前述のとおり、前年度から急激な上昇とならないように等との観点から、国民健康保険財政安定化基金から、前年度より1億5千万円を増額して3億円を繰り入れたとのことです。それでも前年度比3.3%増の保険料値上げです。この物価高騰の折、容認できるものではありません。 2030年を目標に保険料の県下市町の統一が図られる予定です。保険料の統一とは、県が示す標準保険料率がそのまま市の保険料率になることです。これに向けてサービスの標準化についても議論されており、保険料減免や保健事業などの標準化、統一も検討されているとのことです。本市では、高すぎる保険料を抑制するために独自の減免制度を実施していますが、こうした減免制度を最大限継続できるよう、今後の県との協議に臨むことを求めます。 また、今年の12月2日から従来の紙の医療保険証を発行せず、マイナンバーカードを保険証として利用する、いわゆるマイナ保険証制度が始まります。マイナンバー制度をめぐっては他人の年金記録が閲覧されたケース、障害者手帳の誤登録、そしてマイナ保険証に他人の情報が登録されたケースなど、多方面多数に及ぶトラブルが発生し、国民、医療関係者からも、これまで通り紙の保険証を残してほしいとの声が噴出しましたが、まったくその声に耳を貸さず、紙の保険証廃止が強行されました。国保では12月1日から翌年11月末までを有効期限としているため、今年についてはこれまで通り紙の保険証が発行され、被保険者に発送されます。2025年からはマイナンバーカードを持たない人や持っていても保険証の利用登録をしていない人には資格確認証が保険者から発送されるとのこと。紙の保険証は被保険者全員を対象にしていましたが、資格確認証は対象者を特定して発送しなければならず、保険者の事務負担は増えることになります。いずれにしても問題の多いマイナ保険証についても反対いたします。 |