三好さつきの一般質問/* --項目挿入-- */?>
2024年06月21日
難聴高齢者(加齢性難聴)の早期発見と補聴器購入費用助成について高齢者の健康と生活の質を高めるために、これまで、党議員団として難聴高齢者の早期発見と補聴器購入費用助成制度(以下、助成制度と申します。)について求めてきました。市は聴力検査については、特定健診や長寿健診の趣旨にはそぐわない、また市独自としての取り組みは財源について問題があるとし、市民の聴力検査の機会は広がっていない状況です。一方、難聴高齢者の早期発見については、「聞こえのフレイル予防」の啓発がスタートし、大変、期待が高まりました。しかし、助成制度については、「難聴は、高齢者の日常生活動作や生活の質にも関係し、補聴器の利用はコミュニケーションの活性化、いきがいや生活の質の向上に寄与する」と認めてはいるものの、財源負担を伴うことから困難といった答弁です。そして、「市としては国や兵庫県が実施する補聴器活用における社会参加活動調査や、補聴器利用における認知機能の低下予防効果の研究などを踏まえた難聴高齢者の支援について注視していく」と答弁されました。その進捗について聞きます。 難聴高齢者への助成制度を求める取り組みは全国で広がり、資料@で示すように、2021年では36の自治体の取り組みが、毎年増え、2024年1月時点において238の自治体で実施されるようになっています。資料Aの兵庫県下においては、41自治体中、今年度4月開始を含めると前年度の8自治体から13自治体に増えています。また、地方議会において、同制度を求める意見書採択が、265以上の自治体にのぼっており、国の制度として踏み出していくべきとの声が一層高まってきています。 補聴器工業会の調査によると日本における難聴者数は1430万人と推定されており、人口に対する比率は11.3%と世界で3番目に多いと報告されています。一方、日本の補聴器の普及率は、難聴者人口の13.5%と大変低く、大半の方が聴こえないまま放置している状態で、これでは聞こえがさらに悪化してしまうことがわかります。対して、欧米諸国の普及率は30〜40%であり、日本の普及率の低い水準は、国からの補助体制が諸外国に比較して不十分であったり、難聴治療に対しての啓蒙が適切になされていなかったことが考えられています。 厚生労働省は2021年、自治体の補聴器助成の状況などを調査した「難聴高齢者の社会参加等に向けた適切な補聴器利用とその効果に関する研究」から「取り組み強化の検討が求められる」と提言しました。同研究では、補聴器が必要と判定され、実際に装用された方のほぼ全員が満足と答え、「補聴器をつければ生活の質が上がるのは確実だが、購入するハードルが高い」と価格の問題が指摘されました。2023年には老人保健健康増進等事業として「難聴高齢者の早期発見・早期介入等に向けた関係者の連携に関する調査研究事業」を公表。難聴高齢者についての支援は、普及啓発、早期発見、早期介入、フォローアップ、効果評価測定の一体的な支援が行われることが好ましいことがわかり、自治体が難聴高齢者の支援を実施しやすいようにと手引きがまとめられました。 質問します。 @難聴高齢者の早期発見のための「聞こえのフレイル予防」の啓発の取り組みの状況と、そこからみえてきた課題、今後の取り組みについて。 A兵庫県が実施した「補聴器活用における社会参加活動調査」結果をふまえて、市として難聴高齢者の支援をどう考えるのか。助成制度創設に向けての考え。 |