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野口あけみの反対討論
2024年07月04日

議案第181号 西宮市市税条例の一部を改正する条例制定の件について


 ただいま上程中の 議案第181号 西宮市市税条例の一部を改正する条例制定の件について、日本共産党西宮市会議員団は反対です。以下理由を述べます。

 本議案は、地方税法等の改正に伴い、所要の規定を整備するものですが、そのうち、わたしどもが反対するのは、わがまち特例によって、都市再生特別措置法に規定する一体型滞在快適性等向上事業の実施主体(民間事業者)が、当該事業により整備した一定の固定資産に対し、固定資産税及び都市計画税の課税標準を最初の5年間、1/3に軽減することについてです。

 一体型滞在快適性等向上事業(通称:一体型ウォーカブル事業)とは、官民一体で、「居心地がよく歩きたくなる」まちなかづくりをめざす区域において、市町村による公共施設の整備・管理と一体となって、土地所有者等が交流・滞在空間を創出する事業のことです。都市再生特別措置法による都市再生整備計画の区域を設定し、その中に「一体型滞在快適性等向上」区域も設定すれば、今回提案の税以外にも様々な補助や緩和などの優遇措置を受けることができます。

 現在市では、本庁舎周辺地区がこの都市再生整備計画区域と滞在快適性等向上区域に設定されています。今後、県立病院北病棟跡地が民間により開発される予定と聞いていますが、一定の条件がそろえば本条例が適用されるとのことでした。また、現在進行中の阪神西宮駅北側再整備も、今後同様に計画区域に設定されれば各種補助制度と合わせて、固定資産税、都市計画税が1/3に軽減されます。

 官民一体、官民連携などという名で、特定事業者が優遇され、また、まちづくりも民間事業者が主導する、そんなことでいいのでしょうか。地域の開発事業を営利目的で利用する特定企業に差し出すなど、あってはならないと考えます。本条例案とは少し離れますが、総務常任委員会で所管事務報告があった、江上町市有地の利活用についても同様の危惧を抱いています。

 都市計画・まちづくりは、地域住民が安全で、安心して暮らし、住み続けることができるための生活基盤をつくることです。まちづくりには民間事業者でなく住民の参加をすすめ、住民主体であるべき、そのことを申し上げて討論とします。