2025年度西宮市当初予算編成に対する申し入れ書:産業文化局/* --項目挿入-- */?>
2024年08月26日
- 「西宮市産業振興基本条例」では、「産業の振興」と「雇用の促進」により、本市の地域経済が持続的に発展するとともに、まちづくりに参画する「企業市民」が育ち、それにより、地域社会の活力が向上していくまちをめざすとしている。2024年4月には主に「産業の振興」を進める第4次西宮市産業振興計画を策定しているが、特に中小・零細業者への支援を絶えず検討し、実効性ある施策を展開すること。
- 物価高騰で、業者の困難が続いている。改めて事業者の実態調査を行い、必要で有効な支援策を講じること。また、コロナ時に実質無担保、最大3年無利子とする融資を受けた事業者の返済が本格化し始めているが、返済に窮する事業者も多いと聞く。事業継続を支援するために、猶予期間の延長や利子の軽減、免除等を検討すること。
- 「住宅リフォーム助成制度」は市民や地元業者に喜ばれており、近年、予算も増額された。さらに予算を大幅増額するとともに、随時募集を検討し、利用しやすくすること。また一般の営業店舗や事務所にも対象を拡大すること。
- 公契約条例制定については、早急に条例化に向けた検討を行うこと。また、その際には賃金条項を盛り込むなど実効性のある条例とすること。
- 全国一律の最低賃金制度と最低でも時給1500円に引き上げることは労働者の切実な願いである。市としても国に求めること。
- 外国人労働者が増えている。その実態把握に努め、専用の相談窓口を設けるなど、必要な対応ができるようにすること。
- 勤労会館の有料駐車場は、会館利用者の負担が大きい。2時間まで無料にすること。
- 400人収容の勤労ホールは規模と低廉な使用料などで他のホールに代えることのできない市民にとって使いやすい大事な施設である。現時点の計画ではホールをなくすことになっているが、今後も同程度の規模と低廉な施設を確保すること。
- 青少年ホームの機能移転と2024年度末廃止が計画されている。機能の一部は勤労会館に移転するというが、低廉な防音の器楽室は他になく、明らかに市民サービスの削減である。その機能もしっかり確保すること。
- 大学交流センターと市民交流センターの統合、市民交流センターの廃止が「財政構造改善」として計画され、地域住民への説明が行われている。両センターの機能統合は市の考え方として一定理解するが、問題は市民交流センターの廃止である。
同センターは市の意図する機能を超えて、地域の自治活動や文化活動など地域活動拠点としての役割を果たしている重要な施設であり、廃止すべきでない。市民交流センター施設は残すよう計画を見直すこと。
- スポーツ施設について、低料金で手軽に利用できる公的スポーツ施設、特に市内には樋之池にしかないプールを作って欲しいとの要望が強い。検討すること。
- スポーツを安全・快適に行うためにも、また自然災害が多発している中で避難所となる体育館へのエアコン整備が急がれる。市は未設置の8館に2023年度より毎年2館ずつエアコンを整備する計画であるが、着実に実施すること。
- 図書館について、以下のことに取り組むこと。
(1)正規司書職員を増員し、すべての図書館に配置すること。
(2)図書館には指定管理者制度を導入しないこと。
(3)本市図書館の貸出数や予約件数については、中核市の中でも上位にあり、多くの市民に利用されている。財源の確保に取り組み図書資料費を増額すること。
(4)中央図書館が阪神西宮駅北側開発事業のなかで移転されようとしている。党議員団は同開発に反対の立場であり、図書館移転も再検討すべきと考えているが、仮に移転される場合には、現中央図書館を地域図書館として残すこと。
- 公民館については、以下のことを留意し、改善を図ること。
(1)公民館は、社会教育施設としての重要な役割がある。さらに充実・発展させ、市民館等との安易な統合はしないこと。
(2)各公民館の視聴覚設備については最新のマルチメディアに対応できるものを配置・整備すること。また、各公民館に配備したWi-Fiのモバイルルーター数が不足している。増やすこと。
- 難聴者の聞こえを支援するヒアリングループ(施設の床等にループアンテナを設置し、マイクの音を磁気に変え、その磁気を補聴器や人工内耳等が感知して直接音声を聞くことができるようになる仕組み)を、一定規模の会議室に配置すること。
- 市民だれもが自由に文化を創造し享受できることが必要である。市として文化予算を増やすこと。特に子ども時代に良質で多様な文化芸術に触れることが大事である。学校や保育所等で等しく文化に触れる機会をつくること。
- 市内で生産している小松菜など軟弱野菜などは高い評価を受けている。地産地消をすすめ西宮の都市農業を守り育成すること。
- 生産緑地について市は、公園不足の地域の生産緑地指定解除地を公園整備のために買取対象にするとの考えを示している。この取り組みを進め、公園のみならず、市民要望の強い市民農園などの整備もおこなうこと。
- 有害鳥獣対策にいっそう力を入れること。特に農作物を荒らすイノシシ、アライグマ等対策、ゴミを荒らすカラス対策は、市民の意見もよく聞いて取り組みをさらに強めること。
- 特殊詐欺は次々と新手の詐欺が増え、高齢者を中心に被害が広がっている。一方で、コンビニエンスストアのレジなどで事前に食い止めるなど市民全体への啓発が功を奏している例も聞く。引き続き、市民全体への啓発と、高齢者への自動通話録音機無償配布や対策電話機等購入補助制度などの普及に努めること。
- 食肉センターには毎年2億円近い経常経費や施設の老朽化対策のための市税投入が続いており、これらに市民の理解が得られない。今後もさらに施設の老朽化や建替え等、多額の財源が必要となってくる。財政構造改善の取り組みでは、2025年度以降に同センターのあり方を検討するとしているが、廃止または民営化の方向を早急に示し、実施に向け踏み出すこと。