HOMEへ
野口あけみの反対討論
2024年09月17日

西宮市勤労福祉センター条例の一部を改正する条例制定について


 議案第203号 西宮市勤労福祉センター条例の一部を改正する条例制定の件に、日本共産党西宮市会議員団は反対いたします。以下、理由を述べます。

 本条例案は、勤労福祉センターのうち、西宮市立勤労青少年ホーム(以下、勤労青少年ホーム)について、施設の老朽化、稼働率の低迷、維持管理経費の増加等の理由によって、R7年(2025年)3月末をもって閉館し、段階的に貸館機能を廃止するものです。
 段階的廃止としているのは、勤労青少年ホームの労働相談室等就労支援関係施設を勤労会館に移設する改修工事を実施している間は、器楽室2室、小体育室、体育室について貸館を継続するためです。

 この間の市議会の説明では、その報告の標題にもある通り、単なる勤労青少年ホームの廃止ではなく機能移転としています。法改正で勤労青少年ホーム設置の努力義務規定が削除されたとはいえ、引き続き若者の雇用の促進等を図り、能力を有効に発揮できる環境を整備することが求められているからです。

 市は、労働相談室等就労支援関係施設を勤労会館に移設し、機能移転することとしていますが、市内他施設に同等の条件の代替機能がない器楽室等については一定の期間は継続するものの、やすやすと廃止してよいのでしょうか。

 R5年度(2023年度)平均稼働率は29.5%にとどまっており、低迷していると説明していますが、器楽室Aのコロナ以前、R元年度(      )の稼働率は76.6%、器楽室Bは同じく82.8%にのぼり、コロナ後のR5年度はそこまで戻っていないとはいえ、Aで48.4%、Bで59.9%です。防音付きで低廉な料金で借りれる器楽室は、先ほども申し上げましたが、市内に他に例がありません。

 先日、ある公民館での学習会に参加しましたが、別室の器楽練習の音で、学習に集中できず困惑しました。他の参加者も同様な思いを抱いたでしょうが、苦情や抗議はもちろんみんな控えました。生涯学習や文化芸術の振興をはかるのなら、公民館等にも防音室の設置を目指すのが本来の行政の役割ではないでしょうか。
 唯一無二の勤労青少年ホームの器楽室の廃止は逆行します。

 また、昨今、若者の居場所の確保も重要な行政課題としてあがってきています。そうした点からも唯一「青少年」の名を冠した施設を廃止してしまうことに反対です。

 以上、討論とします。