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庄本けんじの反対討論
2024年12月17日

第246号「西宮市幼保連携型認定こども園条例制定の件」、ならびに、第247号「西宮市幼保連携型認定こども園条例の施行に伴う関係条例の整備に関する条例制定の件」について


 ただいま上程中の議案、第246号「西宮市幼保連携型認定こども園条例制定の件」、ならびに、第247号「西宮市幼保連携型認定こども園条例の施行に伴う関係条例の整備に関する条例制定の件」について、日本共産党西宮市会議員団は反対いたします。以下、理由を述べます。
 私たち日本共産党西宮市会議員団は、認定こども園の設置そのものに反対するものではありません。しかし、上程された、議案第246号と議案247号は、2023年、令和5年の3月に決定された「西宮市幼児教育・保育のあり方」と、その方針に基づく「西宮市幼児教育・保育のあり方アクションプラン」パート1、および、パート2、パート3でしめされた、西宮の公立幼稚園と公立保育所との再編計画を実施するための最初の条例制定案となっているため、反対するものです。
 「西宮市幼児教育・保育のあり方」によるアクションプランをパート1からパート3までの再編計画を実施すると、2030年度末、令和12年度末には、いま13園ある公立幼稚園を西宮からすべて無くし、公立保育所は、現状の23園を13園に減らし、保育定員を231人減らすことになります。
 いくつかの問題がありますが、とくに、指摘にしなければならないのは、保育所の待機児童問題が深刻な事態にありながら、対策は無為無策のまま公立幼稚園と保育所の再編を強行しようとしていることです。
 ことし4月の西宮の待機児童数は、前年比で65人増、121人となりました。前年比で、2倍を超える勢いとなりました。こうした事態は、全国的視野で見渡しても、異常事態と言わなければなりません。兵庫県下、全自治体の待機児童数は256人でした。その約半数を占めたのです。全国のなかでは、ワースト2位という不名誉な事態です。
 こうした事態を受けて、わたくしが行った6月議会での一般質問に対して、市長は、「本年の待機児童が兵庫県で唯一こうした形で増えてしまったという、こういう結果を導いたことに関しまして、議会、そして市民の皆様方に改めておわびを申し上げます。大変申し訳ございませんでした。」と詫びる答弁をされています。それほど重大な事態に、西宮の待機児童は、直面しているのです。
 ところが、当局は、待機児童解消のための抜本対策を求める声に対して、「最大限努力するが、どのようになるかわからない」との答弁を繰り返し続けています。まさに、無為無策を平気で続けていると言わざるを得ません。にもかかわらず、待機児童の現状がどうあろうと、対策も取らず、公立幼稚園と保育所の再編で、保育定員を減らすことだけは強行する。こんなことが許されていいはずがありません。
 保育所の待機児童対策に逆行する条例案に、賛成することはできません。以上、反対討論といたします。