野口あけみの反対討論/* --項目挿入-- */?>
2025年09月22日
議案第394号 財産処分の件について日本共産党西宮市会議員団は議案第394号 財産処分の件(市営江上町住宅跡地及び江上庁舎跡地)に反対です。以下、理由、意見を述べます。 市は、庁舎再編によって生じた江上庁舎跡地と市営江上町住宅跡地、合わせて約5000平方メートルの一体的な利活用について、財源確保を基本としつつ、地域貢献にもつながる活用策を検討するとし、2度にわたってのサウンディング型市場調査の結果、既存建物を解体したうえで一括して民間事業者に売却することとしました。そしてプロポーザル方式による市有地売却の公募を実施し、先般、候補者選定審査委員会による審査により優先交渉権者を決定・公表し、今議会に土地売却、財産処分の議案が提案されたものです。 市は公募するにあたって、最低売却価格は17億6000万円とし、そのほか地元自治会の要望などをもとに次のような条件を付けました。 @跡地活用事業の内容に拘らず、跡地総面積の10パーセント(500平方メートル)に相当する公園、「提供公園」を事業者において整備し、本市に引き継ぐこと。 A提供公園と一体となって機能するオープンスペースとして、面積150u以上の自主管理公園を事業者において敷地内に整備すること。 B提供公園の一辺は南側の市道西第461号線に面し、当該道路から出入り可能な配置とすること。 C自動車駐車場の出入口は、跡地南側の市道西第461号線(通学路指定)に面して設けないこと。 その他、跡地内にある既存の自治会所有防災倉庫は、事業者において提供公園に面した自主管理公園内に移設すること。江上町自治会所有の掲示板を事業者において敷地南西角へ移設すること。などです。 優先交渉権者は7階建て総戸数138戸の分譲マンションを計画しているものですが、市が提示した最低価格より破格の高値、50億1000万円を提示し、評価100点のうち60点を占める買取希望価格では、応募7社のうちダントツ1位でした。一方、地域貢献を含む土地利用提案に関する評価では、7社中4位にとどまっています。 優先交渉権者の地域貢献の提案内容は、先に述べた最低条件がクリアされている以上のことはあまりないように見受けられ、当局は防災上の工夫が見られたと説明しましたが、例えばマンホールトイレはマンション住民の通用口を入って敷地の奥深くにあり、これでは地域住民に開放するというが利用しにくいのではとの質問に、事業者は周辺から目につく場所を避けたとの答弁でした。よく考えれば、人目に付きにくいということは犯罪を誘発する危険材料でもあり、今後の開発協議の際には再検討いただきたいと思います。 この度の議会に対する優先交渉権者の決定についての説明資料は、他の提案者については審査の最終点数のみであり、提案の内容が一切示されていません。もっと詳細な資料が必要ではなかったのかと思いますが、教育環境保全のための住宅開発抑制指導の動向、つまりマンション開発の規制が緩和されたこともあり、すべてマンション開発とのことでした。本市にこれ以上のマンション開発がふさわしいのか、そのことにも懸念があるということも申し添えます。 市は市有地の未利用地について、公共施設用地としての利活用を検討し、今後の利活用計画がない用地は、財源確保のために売却・貸付を推進する方針としています。土地はいったん売却してしまったらよほどのことがない限り、後戻りできません。市すなわち市民の、限りある貴重な財産を安易に売却することには原則賛成できません。以上、反対討論といたします。 |