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庄本けんじの反対討論
2025年12月16日

「西宮市心身障害者扶養共済特別措置条例の一部を改正する条例制定の件」にたいする反対討論


 日本共産党の庄本けんじです。ただいま上程中の議案のうち、日本共産党西宮市会議員団は、議案第414号「西宮市心身障害者扶養共済特別措置条例の一部を改正する条例制定の件」、議案第420号「西宮市幼保連携型認定こども園条例制定の件」、第450号「西宮市議会議員の議員報酬、費用弁償及び期末手当支給条例の一部を改正する条例制定の件」に、反対をいたします。以下、私からは、議案第414号について、反対の理由を述べます。
 この議案は、西宮市が独自に実施している、わずかばかりの障がい者福祉の事業を、財政赤字という一点のみの理由で削減するもので、断じて認めるわけにはいきません。
 切り捨ての対象となる「西宮市心身障害者扶養共済特別措置条例」にもとづく事業とは、どのような事業でしょうか。これは、兵庫県が実施する障がい者のための共済制度に加入している人にたいして、西宮市が独自の支援を上乗せする形で実施している事業です。具体的には、一つは、共済掛け金に相当する額を給付する支援。二つ目は、生活困難者への年金を給付する支援。三つ目は、県が給付する年金に加えて支給する年金付加金です。
 事業の財政規模は、2025年度の決算では、一つ目の「共済掛け金に相当する額を給付する支援」、いわゆる掛け金を助成する支援は、172万3,440円、二つ目の「生活困難者への年金給付」は、対象はなくゼロ円、三つ目の県が給付する年金に加えて市が独自に上乗せ支給する「年金付加金」が3,067万9千円でした。人件費や事務費を含めた総額は、3,440万4千円です。そこで、注目してほしいのは、「年金付加金」の3,067万9千円は、「青い鳥」福祉基金を財源としていることです。
 このように、この事業の圧倒的部分を市民の善意の寄付に支えられている事業であるにもかかわらず、来年度4月以後の新規加入者からは支援を打ち切ってしまおうというのです。
 なぜこのようなことをするのか。市の説明によれば、「財政構造改善」の取り組みの一環であるとの一点のみが理由です。しかも、この取り組みをやらなければ市の根幹が揺らぐ、とのことでした。
 この事業は、当局自身が「社会的ニーズがあり」、「保護者亡き後の障害のある人の生活安定を図るために必要である」との認識を示している事業です。「青い鳥」福祉基金に支えられているこの事業を新規加入者から廃止するという情け容赦のない提案を受け入れることはできません。
 よって、日本共産党西宮市会議員団は、議案第414号に反対します。

以上