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野口あけみの反対討論
2025年12月16日

議案第433号 指定管理者指定の件(西宮市男女共同参画センター ウェーブ)、議案第434号 指定管理者指定の件(西宮市立中央公民館)、議案第435号 指定管理者指定の件(西宮市立山口公民館ほか1施設)、議案第437号 指定管理者指定の件(西宮市立北部図書館ほか1施設)の4件について


 日本共産党西宮市会議員団は、議案第433号 指定管理者指定の件(西宮市男女共同参画センター ウェーブ)、議案第434号 指定管理者指定の件(西宮市立中央公民館)、議案第435号 指定管理者指定の件(西宮市立山口公民館ほか1施設)、議案第437号 指定管理者指定の件(西宮市立北部図書館ほか1施設)の4件に反対いたします。以下、討論を行います。
 2024年3月議会において、公民館24館のうち、中央公民館、塩瀬公民館、山口公民館の3館と、中央公民館と併設の男女共同参画センター、及び塩瀬公民館と併設の北部図書館、山口公民館と併設の北部図書館山口分室に指定管理者制度が導入されました。社会教育施設への同制度導入は初めてのことです。この度の4議案は、それぞれについて指定管理者を指定するものです。
 まず、中央公民館と男女共同参画センターの指定管理者の業務は、窓口業務、貸し館業務や施設設備の維持管理に関する業務とし、本来のそれぞれの事業については、これまでどおり直営を維持します。ただ、事業の開催支援や調整に関する業務や、公民館については指定管理者の自主事業の企画、実施も行わせようとしています。今後、他の公民館にも指定管理者制度導入に道が開かれかねないこと、事業の開催支援や調整に関する業務、自主事業の企画、実施が拡大していく中で、本来市が行うべき社会教育が指定管理者にとって代わられるのではないかとの強い危惧を抱くものであり、反対いたします。
 次に図書館については、施設設備の維持管理のみならず、図書館資料の収集を除く図書館運営業務すなわち、窓口業務に始まり、レファレンス業務、蔵書管理、読書など生涯学習の振興に関する業務まで広く指定管理者に担わせるとしています。
 私は、図書館への指定管理者制度導入について24年3月議会で一般質問し、反対意見を述べましたが、再度5点問題点を指摘します。
 1点目、官製ワーキングプアを発生させる、2点目、多くの場合、コスト削減にはならない、3点目、指定管理者制度は受託業者が入れ替わるため、図書館業務全般の事務、ノウハウの継続や専門性の向上が困難となる、4点目、民間委託は民間企業においてノウハウが存在している場合のみ可能だが、現在の日本において、図書館は公立が主流であり、民間事業者が運営するレベルの高い図書館は存在しない、5点目、行政全体の図書館行政の事務遂行に関する意欲が希薄となって現場の状況を把握できなくなり、行政の責任範囲が不明確となる、そのことによって、図書館業務に対する行政の評価能力も低下する、以上です。
 選定された指定管理者は、公民館と図書館の複合施設の受託実績もあるとのことですが、上記問題点が除かれるとは思えません。以上、諸議案の反対討論といたします。