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庄本けんじの一般質問/* --項目挿入-- */?>
2026年09月08日
上下水道事業についてみなさん、こんにちは。日本共産党の庄本けんじです。傍聴のみなさん、また、インターネットやラジオをご視聴のみなさん、ありがとうございます。ただいまより、日本共産党西宮市会議員団を代表して一般質問をおこないます。 上下水道事業の在り方を問う きょうは、上下水道事業についてお尋ねをいたします。 上下水道事業は、命を支える事業です。その上下水道事業が、いま、収入の減少傾向、インフラ整備の大規模更新、人材の確保と育成、くわえて、水質管理の新たな課題、さらには、気候変動危機による豪雨対応や災害への備えなど、対応すべき重大課題がつぎつぎと押し寄せてきています。これまでの枠組みを根本から転換することが求められていると思います。 上下水道事業は、そもそもどうあるべきか、そのあり方を考えるために、私が重要だと思ういくつかの問題をとりあげ質問いたします。 安全な水の供給について─PFAS問題をめぐって 第一は、安全な水の供給についてです。とくに、ここで問題にしたいのは、近年、自然環境を汚染し、健康被害への対応が急務となっている「PFAS」問題です。PFASによる健康被害には、ある種の特徴があります。たとえば、妊娠能力の低下や生殖への影響、低体重や思春期早発症、前立腺がんや腎臓がん、免疫システムへの影響などが知られています。 PFASの問題はいつからはじまったか 「PFAS」というのは、有機フッ素化合物の総称です。その種類の数は、12,000種類もあるといわれています。よく知られる代表的な物質は、PFOAとPFOSです。この二種類のPFASは、いまでは、健康に害を及ぼす有害物質として規制の対象となっていますが、かつては「永遠の化学物質」ともてはやされ、日常生活のいたるところで使用されていました。なじみ深いものをあげると、「フッ素樹脂加工のフライパン」、「食品の包装紙」、「防水スプレー」、「泡消火器」など、身の回りのあらゆるところで活用されていました。 ところが、アメリカの大手化学製造企業の工場廃棄物から流れ出たPFASによって、周辺農場の牛が大量に倒れ、そこから裁判となり、健康被害との関連性が明るみに出されたのです。ついに、企業が進退窮まって、2000年5月、製造中止に追い込まれました。その情報が世界中に衝撃を広げ、PFAS問題が世界の大問題になり、研究と規制がはじまりました。 日本の研究者が調査研究─警鐘を鳴らす そのとき、日本で最初に反応し、活動し始めたのは、研究者でした。研究者グループが全国の97の川と16の湾岸で水を集め、分析を重ねます。そこで得られた研究成果が2007年に発表され、日本でもPFAS問題が広く知られるようになりました。 PFAS対応の日本の遅れ─ゆるすぎる日本の基準 ところが、日本政府の対応は、なかなか腰を上げず、対応が遅れに遅れた状態にあります。国際社会は、健康被害の実態や研究の成果をふまえ、それぞれに指標や基準を設け、健康影響への対応を強めてきました。日本対応は、いまも、遅れた状態にあります。 たとえば、血中濃度の基準を見ると、アメリカでは、一部のPFAS血中濃度、または合計値は1mLあたり20ng(ナノグラム)となっております。欧州では、健康への悪影響を及ぼす目安として、PFOA、PFOSなど主要4物質の合計血中濃度を1mLあたり約6.9 ngと定めています。ところが、日本は、PFASの血中濃度の基準がないのです。 また、許容摂取量という指標がありますが、それを見ると、アメリカは体重一キログラムの一日当たりの許容摂取量は0.0015ナノグラム、欧州は0・63ナノグラム、日本は20ナノグラムです。日本の基準と比べて、数十倍、アメリカにいたっては13000倍の差があります。 水質基準では、どうでしょう。アメリカは一リットル当たり4ナノグラム、欧州は2028年に改定の予定とのことですが、一リットル当たり20ナノグラム。それにたいして、日本の水質基準は、PFOAとPFOSの二種類のPFAS合計で、一リットル当たり50ナノグラムです。 ちなみに、日本の専門家の研究では、PFOSを例に見ると、許容摂取量は体重1キロあたり一日単位で0.1ナノグラムとすべきだ、と指摘しています。そして、この許容摂取量の値から水質基準を算出すると、1リットルあたり0.25ナノグラムになると主張しています。200倍もの開きがあります。 いずれにしても、差が大きすぎます。 この西宮市議会でも、水質の基準について、何人かの議員が取り上げ、アメリカなどの基準と比較して、日本の基準があまりにも緩いのではないか、との指摘が相次ぎました。 西宮の水質検査はどうなっているのか そこで、お聞きいたします。 市は、管理目標を新たに設定されたようですが、その管理目標の値をどのような水準に設定しているのか、また、検査結果にたいする対応はどのようにされているのか、お答えください。 <当局答弁> 令和8年4月よりPFOS(ピーフォス)及びPFOA(ピーフォア)が水道法の水質基準項目に設定されたことを受け、本市では水質基準値を超過させないよう、自己水源を処理する鳴尾浄水場と丸山浄水場それぞれに管理目標値を2段階で設定し、今年度より運用しております。 鳴尾浄水場は1リットル当たり25ナノグラム、丸山浄水場は1リットル当たり10ナノグラムを超過した場合は、水質監視を強化し、検査頻度を通常の3ヶ月に1回から月1回以上に変更いたします。 また、両浄水場とも1リットル当たり35ナノグラムを超過した場合は、水源からの取水を停止または減量し、鳴尾浄水場については阪神水道企業団から、丸山浄水場については兵庫県企業庁からの受水を増量し低減化を図ります。 ※この意味は、まぜて希釈するということ。 ※希釈してPFAS濃度を低減させるためには阪神水道の水や県の水の濃度が低いことが条件となる。 その保障があるのか疑問が残る。 水質検査の目的は何か ことし2026年4月1日から、PFOSとPFOAが暫定ではなく水質基準となりました。あわせて、要検討項目として、8種類のPFASが設定されています。この検査は、そこで得たデータが蓄積されれば、新たに規制すべき物質を見つけ出すために、重要なデータベースとなります。 そこで質問です。 西宮市のPFAS検査は、PFOSとPFOAの2種類の水質基準項目があり、それとは別に、8種類の要検討項目とに分かれています。それぞれの検査の目的について、お聞かせください。また、その費用と財源についてお答えください。 <当局答弁> PFOS(ピーフォス)及びPFOA(ピーフォア)を含む水質基準項目の検査は、水道水が水質基準に適合し、安全であることを確認するとともに、検査結果を公表することで水道水の安全性を利用者へ情報提供することを目的としております。 一方、要検討項目は、毒性評価が定まらないなどデータが不足している物質が該当し、水質基準項目等への追加を検討するため、国が情報を収集することを目的としております。なお、要検討項目に分類された8種類のPFAS(ピーファス)につきましては、検査義務はございませんが、PFAS(ピーファス)への社会的関心の高まりや国の知見収集への貢献を踏まえ、今年度より本市でも調査を開始しております。 また、これら10種類のPFAS(ピーファス)に係る検査費用ですが、年間300万円程度となっており、財源は全額上下水道局の負担となっております。 PFASの血中濃度検査の意義─未知の毒性物質を見つけ出すための必須のデータとなる つぎに、血中濃度の検査についてです。 日本政府は、2010年に、まず、PFOSを規制し、2021年にPFOAを規制しました。つづいて、2023年にはPFHxS(ピーエフヘキサエス)を規制し、今後、長鎖ペルフルオロカルボン酸、いわゆるLC−PFCAの規制がことしの11月に施行されることになっています。 しかし、PFASは、自然環境の中で分解されず、永く存在しつづける物質ということもあって、すでに自然環境に放出されたPFASが、健康に影響を与え続け、それへの対応がどうしても必要になります。また、12000種類といわれる膨大な種類のなかから、未知の有害物質や毒性物質を見つけ出し、対応するためには、そのための調査や研究が必要となります。 エコチル調査にもとづく多彩な研究 環境省によるエコチル調査というのがあります。これは、子どもの健康と環境に関する全国調査のことですが、約2万6000人の妊婦の血中PFAS濃度を調べたものです。さっそく研究者が、この調査資料を駆使して分析をはじめ、いくつかの研究報告が発表されています。その一つに、妊婦のPFAS曝露と妊娠・出産時の事象との関連性を調べた研究があります。その研究報告によると、8種類のPFASと妊婦・出産時の14事象との関連性が認められたと報告しています。 すでに毒性が認められているPFASへの対応と、また、未知の毒性PFASを見つけ出し、対応するための調査と研究が必要となります。なかでも、血中のPFAS濃度検査を実施し、そこで得たデータは、有力で必要不可欠の調査となるのではないでしょうか。 地域住民の自主検査の取り組み そこで、紹介したいのは、住民による自主検査の取り組みです。兵庫県では、兵庫県民主医療機関連合会が県民を対象にした検査をしています。また、東神戸病院などでは、「PFAS相談外来」を設置し、住民の健康不安や相談に対応しています。こうした取り組みは、予防原則の立場でおこなわれている活動です。 エビデンスを得るためには、やはり、多くのデータが必要です。 妊婦健診時の血液検査項目にPFAS濃度検査を加えるできでは そこで質問です。 西宮市でも、たとえば、妊婦健診での血液検査の際、その分析項目にPFASの血中濃度検査をくわえるなど、行政としてこの問題に取り組むべきだと考えますが、見解をお聞かせください。 <当局答弁> PFAS(ピーファス)の健康影響について、現時点での知見では、どの程度の血中濃度でどのような健康影響が個人に生じるかについては明らかとなっていません。将来の個人の健康影響を予測にするには、過去も含めた経年的なばく露や、どの程度の量が身体に入ると影響が出るかなどの情報も必要であるため、検査時点の血液検査の結果のみをもって個人の健康影響を把握・予測することは現状、困難とされています。 このため、PFAS(ピーファス)の血中濃度検査の実施は考えておりません。 ※知見が未確定だからこそ、データを蓄積するためにも検査が必要。上下水道局での「要検査項目」の検査は社会貢献という意義があって、自主検査をしている。これに倣って、血中のPFAS濃度の検査をすべき。 上下水道料金の値上げについて 次に、第二の下水道使用料と水道料金の値上げについて伺います。 下水道使用料の値上げは、2027年(令和9年)度、今から6か月後の予定です。水道料金の値上げは2029年(令和11年)度に予定されています。値上げ幅は、下水道使用料が平均21%、水道料金は平均23%です。 水を使う量が少ないほど値上げ率が高くなる─どういうことか 下水道使用料の見直しは、その特徴を見ると、水を使う量が少なければ少ないほど値上げ率が高くなる、そのような特徴があります。たとえば、一人世帯の少量使用者であれば32,3%の値上げです。一方、工場などの多量使用者では値上げ率は14.0%です。問題は、これをどう評価するかということです。 これから、来年度の値上げに向けて、審議会からの答申がまもなく確定され、12月議会には使用料改定の条例案が提案されます。市民にたいしては、すでに、全戸配布を二回行い、周知しはじめています。この値上げが、合理的でやむを得ないものなのかどうか、これから市民の間で話題となり、議論され、声も出てくることになるでしょう。しかし、水を使う量が少ない家庭、例えば高齢の一人暮らしの人などでは、その負担は、相当なものになります。 そこで質問です。 使用料改定案において、少量使用者の値上げ率をより高くするような設定をしたことについて、どのように説明されるのか、理由をお示しください。 また、生活状況が大変な世帯ほど負担割合が高くなる、こういうことにたいして、市として基本料金の減免や免除など、何らかの対応をすべきだと考えますが、市の見解をお聞きします。お答えください。 <当局答弁> 近年、少量使用者が増加し、多量使用者の減少傾向が続いていることから、少量使用の従量単価が低い現行の体系では、必要な使用料収入を安定的に確保しにくいといった課題がある ※基本料金の減免や免除の制度は考えていない、との答弁。 ※今後、下水道使用料も水道料金も、3年から5年ごとに料金を見直すとしていることから言えば、しょっちゅう値上げが繰り返されることになる。料金体系のあり方そのものの抜本的な見直しが求められる。 上下水道事業の民営化について 次に、第三の質問、上下水道事業の民営化の流れについてです。 国は、これまで水道法などの法律の改定を重ね、並行して、「PPP/PFI推進アクションプラン」というのを策定し、これも改定を繰り返しながら、上下水道事業分野にも民営化を、あの手この手を使って、ひろげようとしてきました。それが、ウォーターPPPです。 ウォーターPPPとは ウォーターPPPとは、そもそもどういうものか、当議会でも、いく人かの議員が取り上げ、当局の説明でもくりかえされてきたように、ウォーターPPPというのは、上下水道施設の更新や維持管理・運営を官民が連携しておこなおうとするものです。特徴は、施設の所有権を行政に残しながら、施設の維持管理・運営などを民間企業に委ねるというものです。 宮城県の例─「利益の私物化とリスクの社会化」が起きる しかし、ウォーターPPPには、いくつもの重大な懸念があり、実際に大変なことが起きています。たとえば、宮城県です。宮城県では、上水道・下水道・工業用水の三分野のすべてを一括して民間にゆだねるコンセッション方式が、2022年(令和4年)度に導入されました。そこで、どんなことが起きたでしょう。ひとことでいうと、委託された民間企業による利益の私物化、その一方で、行政がさまざまなリスクを背負いこむことになるリスクの社会化が起きたのです。 運営権を譲り受けた企業は、ウォーターPPP開始時、契約期間の20年間で約83億円の利益を得るだろうと見込んでいた。それが、導入後の4年間で33億円にもなったのです。契約期間のたった5分の1の短い期間です。当初予想していた期間の4割近くの利益を荒稼ぎしていた。4年間の平均利益率はなんと20%です。 一方の宮城県はどうか。ウォーターPPP開始から4年、2025年度は、赤字に転落したのです。まさに、「利益の私物化とリスクの社会化」が起きたということです。こうしたことは、コンセッション方式に付きまとう、さけられない弊害の典型例だと思うのです。 ウォーターPPPを導入しないと交付金を渡さない 政府は、あらためて「PPP/PFI推進アクションプラン」の改定令和5年版を発出し、ウォーターPPP導入を交付金支給の要件にして、ウォーターPPPを導入しなかったら交付金はつけないぞ、などということを決めて、自治体に強制してきているのです。あまりにも、強引すぎます。 このような流れのなかで、西宮市は、ウォーターPPPの導入を決め、その準備をすすめてきました。 西宮市のウォーターPPPはどういうものか─レベル3.5 そこで質問です。 西宮市のウォーターPPPを導入は、どのような内容で導入し、いま、どのような取り組みをしているか、お答えください。 また、ウォーターPPPの導入には、さまざまな懸念があります。災害時の機敏な対応や職員の技術継承、契約期間10年にもなる長期契約から派生する諸問題など、数々の懸念にたいして、市は、どのように対応しようとしているのか、お答えください。 最後に、上下水道事業は、あくまでも公共の責任において行うべき事業です。上下水道事業の民営化は許されません。市の見解をお聞きします。 <当局答弁> 現在本市が導入を目指しているのは、下水道の管路施設のみの維持管理を主体とした、レベル3.5の管理・更新一体マネジメント方式です。これまでは単年度ごと、エリアごと、業種ごとに個別発注していた業務を一体的にまとめて、10年間の長期契約とする 市民の皆さまに安定的で持続可能なサービスを提供していくために、本市として最も適切な選択ができるよう、引き続き公共性を守りながら取り組んでまいります。⇒この答弁は重要 ※コンセッション方式のレベル4に手を付けてはならない 以上で壇上からの質問を終わります。 |