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三好さつきの賛成討論
2026年09月16日

第19号「旧姓の通称使用の法制化ではなく選択的夫婦別姓の導入を求める意見書」について


 意見書案 第19号「旧姓の通称使用の法制化ではなく選択的夫婦別姓の導入を求める意見書」提出の件に、日本共産党西宮市会議員団は賛成し採択すべきとの立場で討論します。

 同意見書は、「国においては、旧姓の通称使用の法制化ではなく、選択的夫婦別姓制度を導入するよう求める」ものです。
 1996年に法相の諮問機関である法制審議会が、「選択的夫婦別姓制度」の導入を答申してから30年たちましたが、いまだに実現せず、同制度の導入が先延ばしされてきた経過があります。
 2015年の第4次男女共同参画基本計画までは記載されていた「選択的夫婦別姓制度の導入」の文言が、2020年の第5次計画では削られ、今年度(2026年度)の第6次計画には、旧氏の単記も可能とする法制化の検討が盛り込まれました。政府は、「婚姻により氏を変更した人が不便さや不利益を感じることがないよう、旧氏の単記も可能とする法制化を含めた基盤整備の検討を含め、旧氏使用の更なる拡大やその周知に取組む」としました。
 旧姓使用法案は、実務的な観点において問題や限界を抱えています。旧姓を通称として使用する者は、戸籍上の姓と通称(旧姓)の2つの法的氏名を有することとなり、新たな法的氏名を誕生させれば、いずれの氏名がその人の本名なのか、無用な混乱が生じるのを避けられません。また、2つの法的氏名を管理し紐づけるために、多数の関連法令や政省令の改正、官民におけるシステム改修など多大な社会的・経済的コストの発生も避けられません。一方、選択的夫婦別姓制度導入にかかる必要な法律改正は4つのみで、手間やコストは必要ありません。経済・金融分野では、マネーロンダリング対策、金融取引の混乱、組織犯罪に悪用の恐れ、また、民間企業へもシステム改修の強要といった致命的なリスクが懸念されます。
 仮に旧姓使用法案により、旧姓の通称使用が認められても、それはあくまで旧姓を「通称」とすることが公認されるだけです。例えば、銀行で通称使用が認められても、口座開設や送金のたびに事情や理由を聞かれるなど、小さな不便が積み重なり自己のアイデンティティーが揺るがされることに繋がります。選択的夫婦別姓制度の導入を求める経団連が、会員企業の女性役員に行った調査では、88%が旧姓の通称使用が可能でも「何かしらの不便さ・不都合・不利益が生じる」と回答しました。戸籍姓と通称の2つの名前があること自体、海外では理解されないなど、マーケットの最先端で頑張る女性から「同姓の強制がビジネス上の負担となり、足かせとなっている」として、同制度の早期導入が求められています。旧姓法制化で問題や混乱はなくならず、夫婦同姓を強制したままでは、女性が被る不利益は解消できません。
 以上、政府はこれらの問題を改めて直視し、旧姓の通称使用の法制化に留めるのではなく、誰もが改姓するかどうかを自ら決定して婚姻できるよう選択的夫婦別姓制度を速やかに導入すべきとして、賛成討論とします。