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野口あけみの反対討論/* --項目挿入-- */?>
2026年10月05日
認定第20号 令和7年度西宮市一般会計および特別会計歳入歳出決算認定の件について日本共産党西宮市会議員団は、認定第20号 令和7年度西宮市一般会計および特別会計歳入歳出決算認定の件について反対をいたします。 以下、理由と意見を述べます。 令和7年度の当初一般会計予算案は、3月定例議会で反対多数をもって否決されました。予算案の反対、否決の土台には、立場の違いはありますが、令和7年2月に策定し同年度に本格的に始動することになる財政構造改善実施計画への批判がありました。ある会派は人件費削減をと指摘し、わが会派は阪神西宮駅北側再整備などの不急事業の中止であったりしましたが、まずやるべきことをせずに、市民に直接かかわるサービス削減はいかがなものか、という共通点がありました。こうした激しい議論の末、予算案は否決され、同月開催の臨時議会で、わが会派を除く反対会派の主張をのむ形での修正で、予算案は採択されました。 さて、その財政構造改善実施計画についてです。今議会総務常任委員会に、令和7年度決算時点の同計画進捗状況が報告されました。7年度の計画全体の効果額は、計画値29億1500万円に対し、市有地売却の次年度への変更などで26億7800万円となり、その内訳として、一時的な取り組みでの効果は9億3200万円、経常的な取り組みでは計画値の15億1400万円を上回る17億4600万円の効果額となったとのことでした。 その26億円余の効果額と、市民税、固定資産税等の増額などで、実質収支では約29億円の黒字、前年度繰越金を除いた単年度収支は22億4000万円の黒字で、当初予算上では53億円を取り崩すとしていた財政基金の取り崩しも必要なくなり、実質単年度収支は26億2000万円の黒字となりました。また、年度末の財政・減債基金残高も191億円で、財政運営ガイドラインで、150億円から200億円が必要とのラインは確保されており、さらに、実質的に新設された公共施設等整備基金と、都市計画事業基金、公共施設保全積立基金の公共施設関係3基金の合計はなんと223億円余にのぼります。 ちなみに同報告では、決算を踏まえた今後の収支見通しも示されています。それによると、計画期間の令和10年度までは、わずかながら実質単年度収支は黒字となり、財政・減債基金、公共施設関係3基金もそれぞれ200億円以上を確保する見通し。また、これはあくまで参考ということですが、14年度以降は再び赤字となり、引き続き何らかの取り組みが必要だとしています。しかし、中長期の収支見通しがいかに難しいかは、令和7年2月時点に示された収支見通しでは、7年度末は23億3400万円の赤字、実際には26億円余の黒字でした。基金も140億円に減少するとしていましたが、191億円と、いずれも大きく乖離していることを見てもわかるのではないでしょうか。 こうしたことから、改めて財政構造改善実施計画の問題点を指摘せざるを得ません。 いつ終わるとも先の見えない物価高騰で苦しむ住民の生活に思いを寄せることもなく、逆に追い打ちをかけるようにして市民生活に関わる事務事業を細々(こまごま)と削っていることです。歳入では、施設使用料、宮水学園受講料の改定などで2500万円の増、すなわち市民負担の増、歳出では夏の平和啓発事業の見直しで100万円、宮水ジュニア事業の見直し100万円、移動便所貸出事業の廃止500万円、西宮を花と緑にする会補助金100万円、武庫川公園花壇の削減600万円、米寿のお祝い事業の廃止200万円、スポーツ大会・つどい事業の見直しや人形劇事業の見直しでは100万円に満たない削減などなど、40項目以上の事務事業で総額2億100万円を削減しています。 かたや、お金がないと言いながら、40階建てにもなるタワーマンション建設を可能にする阪神西宮駅北地区公民連携事業や、不要とまでは言わないまでも急ぐ必要のない阪急武庫川新駅の整備など、不要不急の事業を進めようとしています。これらは今後、資材費や人件費などの高騰で、あっという間に億単位で事業費が膨張することが目に見えています。 言いたいのは、市民に密着した事業は100万円単位で削減するのに、大型開発事業には数千万、億の単位で費用を費やしていく、これはあまりにバランスを欠いているのではないか、ということです。 財政構造改善実施計画については、�@はりきゅうマッサージ施術費の見直しを計画から削除すること、�A公立幼稚園・保育所の再編は、そこで生み出された財源は子ども・教育施策の充実に活用するとしていることから計画から削除すること、�B公民館・市民館・共同利用施設の再編、支所・分室の統廃合については、地域住民のサービス低下とならないよう意見をよく聞くことなど、見直しを求めます。 次に、予算採決時に言及した施策について若干の意見を述べます。 1点目、保育所の待機児童問題です。本市の待機児童は全く解消されず、全国ワースト5位の有様です。待機児童の対策や方針について市は、就学前児童数は減少傾向のため、一定規模の認可保育所の新設は考えていない、小規模保育所の増設と私立幼稚園の認定こども園移行をすすめるとしています。 来春に向けては、公立保育所で1、2歳児枠を増やし、認定こども園への移行が3園ある、しかし小規模保育所の予定は見込めないとのことでした。保育所の待機児童対策は自治体の義務であり、引き続き本市の重大課題です。児童数減少とはいえ今後も高まる保育需要に対応できるよう、あらゆる手立てをとり、待機児童の解消を求めます。 2つ目に、7年度大きな議論を巻き起こした部活動の地域移行についてです。議会への説明不足や拙速なやり方に批判が集中しましたが、今年9月から本格移行が始まりました。会費や新たな保険加入による保護者の費用負担増、指導をこれまで通り教員に委任して実態は変わらない可能性や、子どもへの罰や暴言、行き過ぎた指導、ハラスメントなどなど懸念が十分払しょくされたとはいえません。また、新たな課題が生まれないとも限りません。今後も予算や体制の裏付けを伴ったものとし、課題には市が責任をもって取り組むことを求めます。 3点目、宮っ子つながり条例と子どもの権利を守る第三者機関の設置についてです。これについては当初予算で提案されていましたが、子どもの権利を守るための公的第三者機関設置については、議会の一部会派によって否定され、否決されました。 市当局は、設置の方向で検討していると聞いていますが、国連の子どもの権利条約をふまえた、いわゆる「子ども条例」の制定と、子どもの権利を守るための「子どもオンブズパーソン」の設置については、その重要性、緊急性は強まっています。早急な実現を強く求めます。 4点目、学校給食無償化については、今年度、国による小学校給食費の軽減策が開始されましたが、本市では、質の確保のため値上げされ、保護者負担が残りました。また、中学校では今年度は地方創生臨時交付金で半額助成されていますが、今後、本格的な無償化が求められます。国の実施を待つことなく、市独自ででも小学校、中学校とも完全無償化を求めます。 5点目 高齢者補聴器購入助成制度創設です。わが会派三好議員への6月議会本会議答弁で、「国による助成制度が開始されるまでの間、先駆的に実施している市町の事業内容などを研究し、本市で実施する場合の財源確保について検討を進める」とされました。単なる、今後の研究検討とは明らかに違うと理解しています。早急な検討結果の公表を強く求めます。 6点目、高すぎる国民健康保険料を引き下げる問題。一般質問で述べたとおり、県下での保険料完全統一化についての合意を改め、国や県からの抜本的な公費負担増を引き続き要求されるよう求めます。 最後に、世界的・地球的規模で21世紀に人類が直面している課題について2点、触れておきたいと思います。 まず、気候危機です。気候危機はきわめて深刻となり、干ばつや洪水などで途上国や貧困層の命を脅かすだけでなく、いまや先進国の人々の命も脅かしています。フランス、イタリア、ドイツなどでは熱波によって命を奪われる人が続出し、欧州全体で1万4000人が犠牲となると予測されるほどです。 日本でも何カ月も続く猛暑が、命、暮らし、経済に重大な影響をもたらしています。局地的豪雨による被害もこの間、広がっています。先だって、千葉県や神奈川県などで記録的な大雨をもたらした台風25号について、国際研究グループ「クリマメーター」が9月29日、分析結果を発表しました。過去の同様な気象条件と比較した結果、地球温暖化の影響に伴って関東地方の降雨量は、過去と比べて約5〜15%増加していることが示されました。 研究グループは、降雨量の増加について、自然変動が与えた影響は部分的で、主な要因は人為的な気候変動(地球温暖化)による可能性が高いと指摘。温暖化が熱帯低気圧に伴う極端な降雨量を増加させるという結論を示した、国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の報告書とも一致すると説明しています。 「温暖化で極端な雨が強まる中、都市は将来起こりうる極端な気象現象に対応できるよう、洪水リスク対策やインフラ整備をしっかりと行う必要がある」と英国のある大学関係者が語っておられます。 洪水リスク対策と抜本的なインフラ整備とともに、地球温暖化対策についても、本市が誠実にとりくむことを求めます。 次にAIについてです。便利なはずのツールが、今や人間の制御を離れ暴走し、人間社会に破滅的な打撃をもたらしかねないリスク、巨大企業がAIを利用することで、経済、雇用・労働、人権、環境にもたらされるリスクが指摘されています。すでにAIの暴走は、インターネットへの不正アクセスやサイバー攻撃など、事例が確認されています。開発者自身が、人間が制御できなくなると懸念し、国連も警告を発しました。こうした危機を回避するために国際協定がどうしても必要です。 日本共産党国会議員団は10月1日、日本政府に対して申し入れを行いました。米中をはじめとする主要なAI開発国に対し、最先端AIの開発を一時停止・禁止し、国家としての規制を直ちに行うよう求めていくこと、国連をはじめ国際社会にも規制と監視の国際協定を結び、協議を直ちに始めるよう働きかけることを要求したところです。 本市でもDX推進のなかで生成AIを適切に活用するとしています。誤った内容を生成する場合もあり用途やリスクに応じた確認が必要だとも言及され、活用の際のガイドラインも作成済みとのことですが、それこそすでに平均的な人間の能力をはるかに超えているAIです。より慎重な取り組みを求めます。 以上、決算に対する討論とします。 |