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定例議会

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2.介護保険について

 介護保険制度実施からはや3年、相変わらず老老介護や家族介護のたいへんさが解決されず、無理心中や殺人と言った悲劇も後を絶ちません。
 来年度に迫った3年ごとに見直される第2期介護保険事業計画についてのわが党の基本的見解、立場は9月議会で田中さち子議員が質問していますが、以下3点について改めて質問をしたいと思います。

1)保険料

 まず保険料です。不況のもと、今年10月の医療改悪でお年よりは大変な負担増となっています。また年金を物価下落に合わせて引き下げるなどと言うとんでもない案も取りざたされています。そのような中来年4月の介護保険料の見直しは現行より値上げされるようなことは絶対に避けねばなりません。
 介護保険料は保険給付費にもとづいて計算されますが、介護サービスを利用する人やサービス量が増えれば増えるほど、保険料も増えるしくみは根本的な欠陥です。病気や老齢など国民が困難にぶつかったときに、国民の命と暮らしの支えになるべき医療保険や介護保険、年金などの社会保障制度が、逆にその負担増で国民に襲いかかろうとしている、こういうあり方を根本から変えねばなりません。 

    1. 質問します。現時点で算定されている次期保険料基準額は3142円、現行が2934円ですから208円引き上げの額です。介護給付費準備基金を保険料抑制に使うとの考えはわが党の質問への答弁でこれまでもくりかえし明らかにされています。この基金はさらに約9000万上乗せされる補正予算が今議会に提案されており、総額9億4400万円にものぼります。午前中の答弁で現在の保険料を大幅に上回らないようにしたいとの表明がありましたが、再度基本的な考え方を伺います。その場合、基金をいくら取り崩すことになるか。また9億4400万全額を崩せばいくら下げられるか。

2)保険料、利用料の減免拡充

 次に、保険料、利用料の減免拡充についてです。国の制度としての減免は保険料についてはいわゆる災害失業減免のみです。利用料については1つに災害失業減免、2つに自己負担上限を収入に応じて設けている高額介護サービス費という制度と、3つに低所得者が福祉法人のサービスを受ける際に10%ではなく5%とするこの3つの恒久的減免制度があります。また、3年間だけの特別施策――介護保険実施前からホームヘルプサービス等を受けていた人に限り3%というものが実施されています。この国の制度による保険料、利用料の減免だけでは低所得者は救えないと、多くの自治体で国の干渉を振り切って独自減免を実施してきました。西宮でも詳細は割愛しますが、市民の世論と運動、わが党も一貫して求めつづけて保険料、利用料ともに、まだまだ不十分ですが、独自減免を実施しています。

    1. これらがこの介護保険計画見直しのなかでどうなるか。当然拡充されるべきだと考えますが、国の動向と市の独自減免の拡充についてお答えください。

3)施設整備、特に特別養護老人ホーム増設

 介護保険の質問の3つ目は施設整備の問題です。特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、介護療養型医療施設、3施設とも、それぞれ入所を希望し申し込みをしてもなかなか入れない、いわゆる待機者が多数存在しています。特に特養は昨年8月の市の調査時点で634人、今年1月の県の推計で420人の待機者です。
 この県と市の調査による待機者数の違いは多少の調査時点の違いもありますが、市の調査では含まれている老人保健施設から特養への申し込みや特養から特養への申し込みは県では含めていないとのことでした。老人保健施設は原則6ヶ月しかいられない、病院から自宅へ帰るまでの中間的な施設ですから、老人保健施設からの申し込みは当然特養入所を必要とする人です。私は待機者数としては市の調査の方が妥当だと考えます。
 希望するサービスを受けることができる、選択できると言うのが、措置から契約に移行した介護保険の大前提です。この前提から言っても申し込んでも入れないと言うのはまさに「保険あって介護なし」「契約違反」です。施設の必要数をどれぐらいと見て、足りない分の施設整備をいつまでにするか、が問われています。
 市は今回、国が示す数値をもとに5年後の2007年10月には特養は1173人分が必要と計算し、2003年度から足りない440床を順次整備する計画を立てています。来年度は新たに山口町で50床、西宮浜で70床合計120床を開設し、計算どおりいけば5年後には待機者が4人になるといいます。 この計画ではたしてうまくいくのでしょうか。
 待機者をどう見るか、必要者をどう見るかがどうも私たちの常識と、市の考え方が大きく食い違っている、数字のつじつまあわせとなっているように思います。
 実際の調査で出した待機者数とは別に、国の示す数値で市が計算した同時期の待機者は205人となります。実際の待機者が少なくみても420人、600人以上いるのにあまりの違いに、計算間違いではないのか、たずねました。計算間違いではないようです。この必要者を出す計算を参酌標準と言いますが、この数字にどんな合理的な根拠があるのかもたずねましたが、明確な根拠は示されませんでした。
 実は老人保健福祉計画も見直し作業の最中ですが、このなかでもこれまで、健康相談や、基本健康審査などいくつかの事業の目標設定で国や県の参酌標準と言う計算値がしめされていましたが、今回の見直しに際して示されなくなりました。実態に合わないから、それぞれについて、これまでの実績および利用意向調査等の結果を踏まえて各自治体で設定しなさいとの指針がしめされたというのです。国自らが参酌標準は必ずしも実態に合っていなかったといっているのです。

    1. 質問します。 国の基準による施設必要数を絶対的なものとせず、400人から600人が待機しているという実態に見合った整備計画を立てるべきと考えます。施設整備計画を再考する考えはないか
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