目次に戻る->
■環境局
いま、地球規模での環境問題は、人類の生存にかかわる重大な問題になっている。これまでの社会経済活動や人間のくらしが、地球温暖化やオゾン層の破壊、砂漠化などの問題を引き起こし、自らの生存基盤である地球環境を脅かしている。持続可能な経済・社会のために、温暖化ガス削減を実現する対策など、地球環境の保全に真剣に取り組む必要がある。
西宮市でも、05年3月に新環境計画が策定されており、今後その実施のために、次のことに取り組むこと。
新環境計画では、基本的な考え方は示されているが、組織づくりや行動計画、具体的な目標数値についてはこれからとなっている。市民参加により、実効性あるものへ充実させること。特にCO2削減については京都議定書も発効されており、積極的に取り組むこと。
計画推進にあたっては、行政、市民、事業者の参画と協同が求められるが、特に事業者に計画を徹底するとともに、事業者責任を果たさせること。
アスベスト対策について
アスベストを取り扱った労働者が中皮腫等、がんやじん肺などで多数死亡する健康被害が明らかとなり、全国的な問題となっている。その被害は家族や製造工場周辺住民にも及び、さらに不安がたかまっている。
欧米諸国では80、90年代に人体への重大な影響からアスベストの使用禁止がひろがったが、日本ではいまだに全面禁止となっていない。安全対策も不十分なまま大量にアスベストを使用し続けてきた企業と、危険性をわかっていながら長期に使用を認め、放置してきた政府の責任は重大である。一日も早い使用禁止と実効ある対策が求められている。
兵庫県はアスベスト製品製造事業所に対する立ち入り検査を行い、7月20日にはその調査結果を発表し、届出事業所の一つが西宮市内にあることが明らかとなっている。
市民の命と健康を守り、不安を取り除くためにも、アスベスト対策について以下のことを実施すること。
市として国、県に対してアスベスト使用禁止、被害者救済、安全対策の強化などを求めること。
解体業者への飛散防止費用の助成制度を新設するよう国、県に求めること。
津門稲荷町にある二葉工業株式会社は1960年から稼動しており、60年代、70年代に工場がどのような形で操業されていたのか全くわからない。過去を含めた調査を行い、その結果を公表すること。
過去においてのアスベスト関連事業所の所在地と稼動時期を調査、公表すること。
市民の健康被害の実態を調査するとともに市民の死亡原因を調査し、アスベストによる死亡被害をあきらかにすること。
健康診断を希望する市民に対して無料で実施すること。
鉄道駅、市内の公共施設、民間施設を含めてアスベスト使用の現状把握と安全な除去、対策を講じること。
ゴミをめぐる問題について
循環型社会形成促進基本法をはじめ、リサイクルにかかわる法律も順次制定されているが、消費者が中心であり肝心の事業者責任が義務づけられていないため、効果が充分あがっていない。事業者責任を明確にした法律改正を国に求めること。
ごみ減量、再資源化には徹底した分別が必要と考える。ペットボトルの分別に続いて、その他プラスチック類の分別収集を早期に実施すること。また、ビンなどのリターナブル化等も促進すること。
燃やさないごみなどの収集の際に利用しているコンテナが重たくて、高齢者などの負担になっている。要望があれば軽量のコンテナに切り替えているが、充分に知られていない。市民に広く知らせること。また軽量化や運搬しやすい工夫を行い、収集ステーションによってはその場での保管を認めること。
ごみ減量のためなどとして、市民にのみ負担を強いるゴミ回収有料化は絶対に行なわないこと。
粗大ごみや家電4製品の不法投棄が多くなっている。パトロールや啓発を強めること。
大阪空港について
大阪空港周辺では、環境庁が1973年に定めた「航空機騒音環境基準」を満たしておらず、航空機騒音問題は解決していない。このたび国土交通省が発着制限案を提示し、大阪国際空港周辺都市対策協議会は原則容認との回答をした。騒音問題解決に引き続き努力すること。また市街地の上空を航行するという住民の安全をおびやかす事態も何ら変わりがない。「欠陥空港」である大阪空港の撤去を求めること。
環境対策や空港の維持管理について、国の責任の後退を許さないこと。
11市協は、あくまで「航空機騒音防止対策、環境整備の促進等をはかること」が目的である。しかし利用者利便の確保や空港周辺地域の活性化等を強調する中で、名称が大阪国際空港周辺都市対策協議会に変り変質している。大阪国際空港周辺都市対策協議会から脱退すること。
共同利用施設や公共施設防音対策のため、国の費用で、維持管理費の対策を要求すること。特に瓦林公園センターの空調設備を更新すること。
日本共産党は神戸空港建設に反対してきたが、来年2月には開港することになった。市民の生活を守るために、開港後、実態調査し、騒音、公害の対策を神戸市に求めること。
幹線道路の騒音・公害防止について
国道43号線、阪神高速道路は訴訟の結果、「欠陥道路」であると判決が下されている。環境ロードプライシングの促進を含む自動車、大型車の総量規制をおこなうこと。
大気測定局を増設し、その結果については市民に公表すること。
国道176号線なども交通量が増大している。環境対策をとること。
山陽新幹線沿線の騒音、振動被害はのぞみ中心の運行により相変わらずひどい。被害の軽減には減速が最も有効である。地元では、阪急今津線付近の速度制御発信機の地上子を六甲トンネル内に移動させることを要求している。市としてもこのことを含め、新幹線の振動騒音対策を講ずるよう、JR西日本に強く求めること。
産業廃棄物の不法投棄については監視カメラの設置や徹底した立ち入り調査をおこない、不法投棄のルートと関与者を解明し、違反者はもちろん、排出者の責任で撤去させること。
食肉センターは毎年赤字で、市から約3億円の多額の繰り入れがおこなわれているが、市民にとって何のメリットもない。食肉センターは完全民営化か施設の廃止か早急に結論をだすこと。
公園整備について
緑の確保、環境保全、市民の憩いの場、また緊急避難所として公園は重要な役割を果たしている。しかし雑草が生い茂り、ゴミ箱からゴミがあふれ、ゴミが散乱している公園もある。日常的な除草、清掃等の維持管理を市民団体に委託している公園が多数ある。市民参加を大切にしながらも、最終的には管理者である市が責任をもって管理すること。
老朽化した遊具やベンチ等で子どものケガが全国で多発している。市内全公園を総点検し、計画的に修繕・修理すること。
公園のトイレについては市内80ヶ所あるトイレを順次改修すること、障害者用のトイレを整備すること。
街なかに公園を新たに確保すること。特に甲子園五番町、段上町四丁目、堤町に公園整備を急ぐこと。
公園を整備する時や現状の公園を改修するときは利用者の意見を取り入れること。
甲子園浜の下水道第3次処理用地を、当面緑地やスポーツ広場として活用すること。
武庫川河川敷公園の仁川部分に沈下橋が架けられ、田近野町と往来が可能になったので、遊歩道、サイクリング道の整備を早急に行うこと。
西宮市営白水峡公園墓地のトイレが、不衛生で異臭があると市民から議会に陳情が出され、全会一致で採択された。早期に改善すること。
西宮北護岸と御前浜を総合公園として一体整備する計画については、第三次総合計画に盛り込まれているが、早急に実施計画を策定の上、次の項目も取り入れ整備すること。
香枦園浜については、ヘドロの排泄や養浜を行ない、泳げる海を取り戻すこと。
西部総合処理センターの余熱を利用した温水プール付きの地区体育館を建設するための調査費を計上すること。
目次に戻る->
<-前のページへ
次のページへ->
(c)日本共産党西宮市会議員団 2002-2006